新品で溝が十分! サイズも適合! それでもトラックに乗用車用タイヤを履かせると車検に通らないケースがある (2/2ページ)

LT規格のタイヤはロードインデックスが高い

 まれに、サイズの最後に「LT」と書かれたタイヤがある。これは、LT規格のタイヤでLTとは「ライトトラック」の略だ。この規格のタイヤは、同サイズのタイヤに比べて異なる空気圧設定がされており、負荷能力が優れている。すなわち、ロードインデックスが高いということだ。

 タイヤの強度を表すプライレーティングも、サイズ表記の後ろに書かれていることが多く、「6PR」というように表される。乗用車用タイヤは一般的に4PRだが、トラックは6PR以上に設定されていることがほとんどだ。たとえば、断面幅・偏平率・内径は前後輪とも同じだが、後輪の強度だけが6PRに指定されているなどといったことがある。

 こういった車両の場合、タイヤローテーションで安易に前後輪を入れ替えると、後輪が破損するなどといった事故につながりかねない。もちろん、車検を通すこともできなくなるのだ。また、「強度」を「★」の数や「ロードレンジ」で表すタイヤもある。このように、荷物を載せることで大きな負荷のかかるトラックは、タイヤも強くて丈夫なものでなければならず、断面幅・偏平率・内径だけを合わせればよいというものではないのだ。

 サイズ表記にはこのほかにも「速度記号(アルファベット)」「速度カテゴリー(アルファベット2文字)」「タイヤ構造(R=ラジアル構造)」といったものがある。すべてを理解するのはなかなか大変だが、ドアを開けたところのピラーなどに貼ってある、適合するサイズを表記したステッカーを確認するなどして、間違いのないタイヤ選びをすることが大切だといえよう。


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