この記事をまとめると
■レクサスLM開発責任者の落畑 学さんに6人乗りモデルと4人乗りモデルの違いを直撃
■アルファードやヴェルファイアに比べてボディ剛性が高められている
■6人乗りモデルは走りの面を重視したセッティングと仕立てとなっている
6人乗りモデルは4人乗りモデルと何が違う?
先日、待望の3列6人乗り仕様となる「version L」が追加となった、レクサスのフラッグシップMPVであるLM。そんなLMは先行して大型のパーテーションに48インチの大画面モニターが収まるラグジュアリーな4人乗り仕様の「EXECUTIVE」が存在しているが、3列モデルが登場したことで同じプラットフォームを使用するアルファード/ヴェルファイアとの違いが気になっている人も多いのではないだろうか。
そこで今回は、レクサスLMの開発責任者である落畑 学さんにお話をうかがい、気になるポイントをぶつけてみることにした。
そもそも日本では現行型から販売されることになったLMだが、グローバルでは2代目となり、先代型は中国などのアジア諸国を中心に販売されていた。この初代LMは現地法人の強いラブコールによって生まれたもので、じつは「30系アルヴェルを開発しているときにはLMが登場する予定はなかった」とのこと。
一方、現行型のLMは当初から登場することを前提に開発が進められており、40系のアルヴェルの走行性能が大きくアップしたのも、そこに秘密があったようだ。
ただLMはそれだけではなく、生産工場となる田原工場に専用の少量生産のボディ溶接ラインを起こし、スポット溶接のピッチを詰めたり、適材適所のパネル接着剤を用いたりして徹底的にボディ剛性を高めている。そのボディ剛性の高さはモータースポーツベース車であるGRヤリス並みというから、そのこだわりっぷりがうかがえる。
また、ボディパネルを溶接する際には、地面を基準にどのくらいの高さで溶接するかを定めており、これによってより精密で狙いどおりのボディを作り上げることができるのだそう。
ちなみに専用ラインを使用するのは溶接作業のみで、それ以外の部分は他の車両と同じくラインで組付けをするため、大量生産にもそこまで影響しないレベルとなっている(海外向けも含めLMはすべて田原工場製)。