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お金をかけずとも可能性はある! 車内オーディオの「音をよくする」手軽な方法とは (2/2ページ)

お金をかけずとも可能性はある! 車内オーディオの「音をよくする」手軽な方法とは

この記事をまとめると

カーオーディオの音質を手軽に向上させられるプランを提案

■高音質な音の再現には高い解像度と広い音域が必要不可欠

■まずは純正オーディオを活用してシステムを構築するのが初心者にはおすすめだ

高音質な音を作るために必要なこと

 カーオーディオに大きなコストをかけている人はどれくらいいるのでしょうか? 平成初期くらいまでは、カー用品店の一角をオーディオコーナーが占めていた時代もありました。そのころは「クルマ買ったらとりあえずデッキとスピーカー換えるよねー」なんていう意識があったと思います。

 でもいまは純正オーディオのレベルもかなり向上していて、音源もスマホのなかのダウンロードしたデータを再生するという手軽な感覚になっているので、その当時ほどオーディオに対してこだわる度合いが高くないようにも感じます。

 ここではそんなライトな感覚の、「純正よりちょっとオーディオをグレードアップしてみたい」というユーザーに向けた、高コスパの音質向上プランを考えてみたいと思います。

■そもそも高音質ってどんな音?

 音がいいとか悪いとか、その基準はどこにあるでしょう?

 音を数値で表せるのは音程を示す周波数や音量などの音の「状態」であって、音の「質」を表す数字はありません。そもそも音質は計測器や計算で表せるものではなく、感覚で捉えるものなので、伝えるのが難しいんです。

 ただ、いい音の条件を表す基準の項目はいくつかあります。たとえば「解像度」です。音の解像度というのは、音源がどれだけはっきり聞こえるかの基準です。ボーカルの声が、ほかの楽器の音に混じって聞きわけづらいようなオーディオシステムは解像度が低いと表現されます。

 そしてもうひとつの基準は「音域」です。これは、高音と低音がどれだけ広い範囲で発せられるかという基準です。

 いいオーディオというのは、元のソースの音=「原音」をどれだけ再現できるかということが重要で、その再現には「解像度」と「音域」は欠かせない2大要素なのです。そしてその「解像度」と「音域」の広さをオーディオマニアが納得できるような高いレベルに引き上げるには、システム全体で数十万円必要だ、という意見もよく耳にします。

 確かに高性能なアンプやスピーカーといった高価なユニットは「原音」の再現性に力を入れて作られているものなので、「解像度」や「音域」は間違いなく高いレベルにありますが、そのコストを考えると、おいそれと手が出せる金額ではありません。

■要点を押さえてコスパよく音質を向上させるには?

 そもそもクルマの室内という空間は、住宅の自室とは違ってエンジン音や走行音、環境音などいろんな音に囲まれています。そのため、高級なオーディオシステムを組んで音の純度を納得できるまで上げても、その繊細な違いがいろんなノイズのなかでどれだけ聞き取れるのかと考えると、クルマによってはあるレベル以上の注力はムダになってしまうかもしれません。

 そして、一般の人の感覚として、オーディオシステムだけに10万円以上費やすのは現実的といえないでしょう。

 とは言っても、遠出をするときなどに何時間もかかる道中で音楽を流すなら、できるだけいい音で聴きたいと思うのも人情というものでしょう。

 ここからは、できるだけ費用を抑えつつ、なるべくいい音が鳴らせるオーディオシステムを構築するためにはどうすればいいかを考えていきます。

■まずは音域を広げてみる

 低グレードのクルマに標準で装備しているような、コストをかけていない、いちおうステレオ再生ができるレベルの純正のオーディオを想定してみましょう。

 いまどきのクルマのオーディオは、ひと昔前に比べて音質が向上しているので、とくに関心がない人が聴けば「別に不満はないけど?」というレベルにはなっていると感じます。

 しかし、一度しっかり聴き込んでみると、高音は伸びがなく、低音もちょっと物足りないという感想になることでしょう。その原因はスピーカーの能力が足りていないからです。低グレードのオーディオシステムでは、前側のドア下部またはダッシュボードの両脇に左右一対2個の、中くらいサイズのスピーカーしか装着されていません。その一対だけで高音から低音まで受けもっているので、守備範囲が狭くなってしまうのは仕方がないことなのです。

 そこで、スピーカーを一対追加して元のスピーカーの守備範囲を一部受けもたせることで、無理なく音域を広げてやりましょう。

 追加するのは高音域を鳴らす専用の「ツイーター」という小型のスピーカーです。

 スピーカーというのは、大まかにいうとその直径で受けもつ音域が決まってくるものなんです。なので、純正の中サイズのスピーカーでは元々高音を鳴らすのに無理があります。ツイーターは高音域専用の直径が小さいスピーカーなので、これを追加することで1〜2段高音域が広げられます。

 高音域が広がると、これまでは鳴らせていなかった音が聞こえるようになります。たとえばピアノの右のほうの鍵盤の音やシンバルの音、そしていろんな楽器やボーカルから発せられる音の「伸び」の部分が感じられるようになるので、クリアに澄んだ印象が加わって音がよくなったと感じられるでしょう。

 また、スピーカー自体が小さいサイズなので装着場所に困りませんし、価格も抑えられます。

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