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EVは普及せずとも日本のEV活用方法は海外よりも進んでいる! 日本の電気自動車が当たり前のように装備する「外部給電機能」がもつ多大なるメリットとは (2/2ページ)

EVは普及せずとも日本のEV活用方法は海外よりも進んでいる! 日本の電気自動車が当たり前のように装備する「外部給電機能」がもつ多大なるメリットとは

この記事をまとめると

■日本のEVやPHEVの特徴のひとつとして「蓄電池」としての役割がある

■海外ではEVを「単なる移動手段」としか考えていない

■一部海外メーカーでは日本の事情を加味して給電機能を備えるモデルを拡充してきた

日本車の給電機能は世界でも進んでいる

 電気自動車(EV)は、移動できる蓄電池としての機能を備える。車載の駆動用バッテリーは、軽自動車の日産サクラや三菱ekクロスEVで20kWhある。登録車のアリアでは、容量の大きいB9で91kWh、トヨタのbZ4Xは71.4kWhある。ちなみに、住宅向けの蓄電池はおよそ10kWhであり、軽自動車のEVでさえ、その2倍の容量をもつ。

 蓄電池としての機能を活かし、万一の停電に際して、住宅に電気を供給すれば、スマートフォンの充電はもちろん、冷凍食品や生ものを保存する冷蔵庫を継続的に使用可能にする。

 ことに、東日本大震災を経験した日本は、すでに日産リーフと三菱i-MiEVが市販されていたので、蓄電機能を活かせれば災害支援に役立てることができることを学んだ。そこで震災後、日産自動車は自宅への給電機能をニチコンと開発し、三菱自動車は車載バッテリーから家庭電化製品を動かすことのできる装置をそれぞれ開発して、市場導入した。

 EVからの給電機能は、日本が発端であり、最先端にある。

 三菱は、EVだけでなく、プラグインハイブリッド車(PHEV)からも給電できる機能を採り入れた。トヨタもプリウスPHEVで給電機能を用意したが、PHEVからの給電には賛否両論ある。

 給電機能は、CHAdeMOの急速充電口から電気を取り出す。一方、PHEVは基本的に急速充電を必要としない。自宅で充電し、遠出の際はハイブリッドとしてエンジンを用いて低燃費走行を行えるからだ。ところが急速充電口を持つと、経路充電でEV利用者と重なることがあり、電気でしか走れないEV利用者に不便をもたらす。

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