この記事をまとめると
■欧米先進国では「自動車ショー」というイベントのオワコン化が目立っている
■タイやインドネシアの自動車ショーでは会場内で新車を購入することができる」ということがウケている
■ジャパンモビリティショーはエンタテインメント的要素を積極的に付加したことで活況を呈した
オワコン化する欧米と活況を呈するアジアのモーターショー
先日、タイの首都バンコク郊外で開催されたバンコクモーターショーを取材で訪れた際、主催者側関係者の話を聞くことができた。欧米先進国では「自動車ショー」というイベントのオワコン化が目立っている。そのなかで、今回訪れたバンコクモーターショーや、同じくバンコク近郊で開催される「バンコクモーターエキスポ」、筆者が訪れたことのあるインドネシアで開催される自動車ショーは、オワコンどころか来場客も多く盛況ななか開催され続けている。
このあたりについては、『「会場内で新車を購入することができる」ということが大きいのではないか』と答えてくれた。タイやインドネシアの自動車ショーでは、大量のセールスマンを集め、各メーカーブースでは広く取られた商談スペースが用意されている。新車購入ではローンの利用がほとんどとなるので、ファイナンス会社の「出張ローン審査室」まで用意されている。会場内での契約を促進するために、会期中に限った金利などの「スペシャルオファー」も用意されている。
タイの新車ディーラーは、日曜日を休業日としているのがほとんど。家族連れでショー会場へ出かけ、主要メーカーの新車を見ることができるだけではなく、商談もできてしまうのはじつに効率がいい。会場最寄りのディーラーを中心に「ぜひご来場してください」と案内するので、積極的に来場者を増やすことにもつながっているようだ。
先日、4年ぶりに北京モーターショーが開催された。テレビ報道などを見ていると、相変わらずの活況ぶりが画面から伝わってきた。
「いつ出るのか」、「本当に出るのか」は別として、とにかく目新しい展示車や、展示技術が盛りだくさんなのが、北京、上海、広州といった中国主要オートショーである。そして、中国のボートショーも会場内で積極的な販売促進活動が展開されている。