初期のスケッチには「Motorized Universal Working Machine for Agriculture (農業用の原動機付き多目的作業機械)」と記されていて、「UNIMOG」という名前はまだなかった。だが「比較的高速で走ることができて」「コイルスプリングを装備した柔軟なサスペンション構造をもっていて」「トラックや乗用車に引けを取らない堅固なシャシーとフレームを擁し」「さまざまな作業機を前部、中央部、後部へ架装できる」というフリードリッヒの基本コンセプトは、今日の最新版ウニモグの趣旨とも完全に一致している。
1946年にはUniversal Motor Gerät(多目的動力装置)というドイツ語の頭文字をとった「UNIMOG」という車名が与えられ、1948年には、工作機械メーカーのボーリンガー社で本格的な生産が始まったウニモグ。そして1950年からは、ダイムラー・ベンツ社がその生産に関するすべてを引き継いだ「多目的動力装置」は、いまもなお「最強の働くクルマ」としての進化を続けているようだ。