ファンの声はメーカーをも動かす
続いては、「MT出してよ!」という声が多いクルマはたくさんありますが、なかでもとくに多いのはホンダ・フィットRSとスバルWRXでしょう。この2台はほんと、「なんでMTがないのか意味がわからない」という辛口ユーザーもたくさんいます。そもそもフィットは、現行の4代目になって牙を抜かれたようにスポーティ路線から遠ざかったイメージで登場してしまい、3代目のRSのようなスポーティグレードを待ち望んでいた人たちはガッカリ。
でも開発チームによると、それはPR戦略だけの話であって、実際のフィットには十分にスポーティな走りの素質はあるということで、3年に及ぶ耐久レース参戦で試行錯誤の末、公道でも気持ちよく走りが楽しめる自信作として、マイナーチェンジのタイミングでRSグレードが復活したのです。が、ガソリンとe:HEVのどちらにもMTの設定はなく、またまたガッカリした人もいたとのこと。N-ONE RSにはMTがあるので、なんとか限定販売でもいいから出してくれないものですかね。
そしてWRXも、「なんでMT出してくれないの」という声の多いモデルです。日本では現在、WRX S4という名前でCVTのみで販売されています。通常のリニアトロニックとは別の、「スバルパフォーマンストランスミッション」というCVTを搭載してWRXらしい走りを追求したということですが、「じゃぁなんで北米ではMTモデルを売ってるの?」といいたくなる気もちもわかりますね。
やはり今後、WRX STIが復活した時のためにとってあるのかもしれませんが、このまま国内でスバルのMT車は消滅……なんてことにならないかと心配している人も多いようです。
最後は、アルファードがこれだけバカ売れしているご時世なので、元祖ラグジュアリーミニバンの復活に期待する声も多いですね。そう。日産の「次期エルグランドまだ?」です。一応、現役で販売は継続しているのですが、現行型は2010年に登場しているのですでに14年選手。お色直しや装備のアップデートは行われているものの、やはり基本設計の古さは隠せないところでしょう。
「やっちゃえ日産」が作る、唯一無二の元祖ラグジュアリーミニバンたる姿を見たいと熱望するファンも多いのです。これに関しては2023年末にとある関係者と懇談をした際に、エルグランドという名前こそ口にはしなかったものの、「近いうちにアルファードを追い落とすようなモデルの登場は計画されており、それが出た暁にはゲームチェンジャーになるだろう」、という言葉がありました。そういえば2023年秋のジャパンモビリティショーには、「ハイパーツアラー」というコンセプトカーが出展されており、「次期エルグランドか?」と話題になっていましたね。これは期待できそうです。
ということで、ファン目線で自動車メーカーに切に願うことをピックアップしてみました。とにかく1人でも2人でも、声を上げるところから実現につながることもあるかもしれませんので、希望はどんどん声に出していきましょう!