有明でフォーミュラEができるなら「オラが町」でも! 公道レース向きの「都市」を妄想してみた (2/2ページ)

フォーミュラEの誘致で街も活性化!

北海道・小樽

 運河の街とかいわれて風情ある小樽ですから、公道レースとは無縁と思いきや2000年代初頭にF1を誘致する計画がもちあがったことがあるのです。紆余曲折の果てに、F1からアメリカのフォーミュラシリーズ、いまはなき「チャンプカー」レース開催計画に変わり、結局のところ資金難から頓挫。小泉政権による地域再生計画の第一号に選ばれたりして、本命視していた方も少なくないのではないでしょうか。

 お台場やみなとみらいと同じく海に面しながら、古い町並みや運河まである小樽は例えてみれば往年のサーファーズパラダイスやロングビーチといった雰囲気かもしれません。

 また、北海道というエリアは、本州の方にとってはちょっとした旅にもなるわけですから、レースファン以外の集客もしやすいのかと。

 ただし、「ドライバーが試走中にシカと衝突」という当時のニュースを聞くと、ちょっぴりハードルが上がりそう。少なくともお台場やみなとみらいにシカは出てきませんからね(笑)。

島根県江津市

 こちらは2020年にカートを使った公道レース「A1市街地グランプリ」が実際に開催されました。その際、さまざまな制約があったことは確かで、道路封鎖がたったの6時間だったとか、速度制限が60km/hとか、いろいろと大変だったようです。

 が、役所は前例・実績に極めて弱い(笑)。一度でも「公道レース」を名乗ったのですから、次回はより長時間&ハイスピードを交渉するのも悪くないのでは。

 島根県江津市は「東京から一番遠いまち」の異名で知られ、いわゆる消滅可能性都市に該当する都市だそうですから、レースによる活性化には自治体も嫌とはいいづらいはず。

 ちなみに、A1市街地グランプリでは開催候補地を募集しており、江津市は第2回の候補地としても名乗りを上げているそうです。フォーミュラEのグローバルなスケールもいいですが、江津のようなローカルで、ヒューマンタッチな公道レースというのもまた一興。レースファンならずとも、一度は観戦してみたくなるのではないでしょうか。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

文筆業

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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