たかが色! されど色! クルマのボディカラーが下取り査定に影響する理由 (2/2ページ)

不人気なボディカラーでも理由によっては「人気色」に変貌する!

■逆に高値が付く例外もある

 けっして多くはありませんが、派手めに感じるボディカラーでも、条件によっては査定額が高くなる場合もあります。その例をいくつか挙げてみましょう。

・車種のイメージと強く結びついているカラーや限定カラー

 これはスポーツ系の車種に多い傾向ですが、「フェラーリなら赤だよね」というように、その車種を思い浮かべたときに多くの人が連想するボディカラーの場合は、ほかの車種の通例が当てはまらないこともあります。

 国産車のなかでは、R32型GT-Rの「ダークグレーメタリック」や、スバル・インプレッサWRXの「クォーツブルー・パール」はその代表例でしょう。

 または、限定カラーもファンにとっては重要な存在なので高値が付くことが多いでしょう。R33型GT-Rの「ミッドナイトパープル」やR34型GT-Rの「ミレニアムジェイド」、FD型RX-7の「サンバーストイエロー」、ランサー・エボリューションTMRの「パッションレッド+WRCストライプ」などはプレミアム価格が付いているほどです。

・たまたまそのボディカラーのオファーがあった

 買取業者のなかには販売チャンネルと直接繋がっているところも多く、タイミングによっては販売チャンネルのほうに「○○色が欲しい」というお客さんのリクエストが入っていることもあります。買取業者にその情報が伝わっていたり、むしろその要望に応じるために動いている場合はすぐ売れる見込みが高いので、通常より高い査定が出ることもあります。

・たまたまそのカラーが話題になった

 人気というのは流行といっしょで水物です。ニュースなどで話題になったアイテムが翌日に完売、なんていうこともザラにあるでしょう。クルマの人気もその例に当てはまる場合があります。

 たとえば人気絶頂の若手俳優がとあるクルマに乗っているというニュースが流れた場合、熱狂的なファンやその人気に乗っかりたいと思った人がそのクルマを探し出す、というケースは過去に何度もありました。

 いまでいうと、大谷翔平選手がポロッと「○○○○○の○○○○○色が好きで何台も乗り次いでいます」なんていったとしたら、すぐ中古車市場に影響が出ることでしょう。

 このように、リセールバリューのことを考えると、結局はモノトーンや無難な印象のカラーを選ぶのが正解でしょう。

 ただその一方で、クルマというのは大枚はたいて購入するものですし、たいていは車検2回分の4年くらいは乗ることになるでしょうから、リセールバリューよりも購入時の満足感や運転したり洗車したりするときの充実感を優先させたほうが結果的に満足できるという考え方もあります。その充実に対してお金を費やしたと考えれば、査定が低くなってしまった分も納得できるかもしれません。


往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

愛車
スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
趣味
釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
好きな有名人
猪木 寛至(アントニオ猪木)/空海/マイケルジャクソン

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