模擬銃撃戦までやるってミッションインポッシブルかよ!? BMWの要人警護ドライビングレッスンが想像の斜め上すぎる! (2/2ページ)

要人警護レッスンはオフロードでも行われる

 ベーシックコースだけでも十分かと思いきや、BMWはさらなるレベルアップを用意しています。レベル2、上級コースは3日間のカリキュラムとなり、火災下での操縦と車両接触を伴うドライブシミュレーション、花火を用いた模擬銃撃や夜間の待ち伏せなど、より実践(実戦?)的となるのが特徴。

 この際、ドライバーのストレス耐性や集中力もテストされるといいますから、ちょっとした海兵隊の訓練並みといったらオーバーでしょうか。

 さらに、BMWセキュリティドライブレッスンはオフロードトレーニングまでカバーしています。やはり、脅威は街中なかだけではすまないわけで、砂漠や悪路での攻撃に対するスペシャルなテクニックも必要というわけです。

 ここではX5プロテクションVR6と呼ばれる特別な防護装備を施したマシンが用意され、転倒アングルのシミュレーションに始まって、直角に近い上り下り、さらには砂上での緊急回避、起伏の多い路面でのハイスピードレッスンといったカリキュラム。

 このスペシャルマシンも1トン近い防護装備が載せられているため、独特なテクニックが求められることはいうまでもないでしょう。

 また、BMWはこうしたレッスンで用いるプロテクションカーのアピールも熱心です。7シリーズプロテクション、およびi7プロテクションは装甲メッキスチールパネル、保護ドア、アンダーボディ装甲と安全ガラス(民間の特殊防護車両の抵抗クラス、VPAM 10。いわゆる最上級レベル)、また重量増しボディに装備された特製サスペンションは、高い敏捷性を担保し、危機的状況でも「駆け抜ける悦び」を欠かしません。

 むろん、X5プロテクションVR6も同様で、アダプティブMシャシー、Mスポーツディファレンシャルなどを重量増ししたボディに最適化。最高出力530馬力のV8エンジンと相まって、オフロードでの危機も余裕で駆け抜けられるはず!

 個人的にはシャシーの下で爆発→崖っぷちまで吹き飛ばされつつ、片輪走行で切り抜け→高速Jターンを決めた後で敵のクルマに体当たり、なんてレッスンを受けてみたいもの。もっとも、本音をいえばこうした物騒は映画のなかだけにしてほしいですけどね(笑)。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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