ガス欠になった場合はどうする?
ではもし、ガス欠になってしまった場合はどうすればいいか。
第一に、クルマをなんとかして安全な場所に移動させる。次にJAF、もしくは保険会社のロードサービスに連絡をして救援を呼ぶ(JAF会員なら給油する燃料の実費のみ。保険のロードサービスは、10リットルまで無料だったりするが契約によって条件が異なる)。
あるいは、近場の知人・家族に連絡し、手動の灯油ポンプ(もしくはホース)などを持って、クルマで迎えに来てもらい、そのクルマの燃料タンクからガス欠車の燃料タンクに燃料を少しわけてもらって、動けるようにしてもらう(燃料の種類、吹きこぼしなどに注意)。
そのほか、近所にガソリンスタンドがあれば電話して、携行缶などで燃料を届けてもらえないか相談する(もちろん有料)といった対処法が考えられる。
このとき、どうしてもほかのクルマの通行を妨げるような場所で止まってしまったときは、道路緊急ダイヤル(#9910)にも電話して、発炎筒を焚いたり、三角表示板を提示することも忘れずに。
ガソリン車の場合、ガス欠を起こしても、給油さえすればすぐに動き出すことが可能だが、クルマに若干のダメージは残る。
たとえば、ガソリンポンプは空まわりすることで寿命が縮む恐れがあり、ガス欠になったことで、スターターを長めにまわし、スターターモーターやバッテリーにもストレスがかかる。
直噴エンジンだと、インジェクターのノズルもガス欠で潤滑性が失われ傷んでしまう可能性が……。
ディーゼル車だともっと厄介で、燃料パイプラインのなかに空気が入ってしまうとエア抜きが必要! EVでも電欠を起こすと、バッテリーの早期劣化につながってしまうので要注意。
最後にハイブリッド車のガス欠について。ハイブリッド車もガス欠になったら、原則として走行できないと考えたほうがいい。
もちろん、駆動用バッテリーに残量があれば、モーター駆動のみで移動することが可能だが、それもせいぜい路肩に待避する程度の距離だと想定しておくべき。なお、一部のハイブリッド車には、ガス欠になるとガソリン車同様にまったく走行できない車種もあるので要注意。
どんなクルマでも、どこへ出かけるにしても、燃料計が残り4分の1以下になったら給油のタイミング。燃料残量警告灯が点灯したら速やかに給油する。
このふたつを徹底することで、つまらないガス欠トラブルを皆無にしよう。