この記事をまとめると
■ヒョンデはタイにてハイパフォーマンスブランドの「N」モデルを発表した
■ラインアップの拡充などを進めているがいまひとつ認知度やシェアの拡充が進んでいない
■ヒョンデが日本メーカー相手にシェアで勝つにはまだまだ時間が必要だ
ヒョンデがバンコクでも積極的に普及活動中
2022年に韓国ヒョンデが12年ぶりに日本市場に再参入を果たした。参入当初はFCEV(燃料電池車)のネッソとBEV(バッテリー電気自動車)のアイオニック5の2車種のみをオンラインで販売するとしていた。その後2023年にBEVのコナを発売し、日本市場ではBEVを中心に3車種をラインアップしている。
一方、東南アジアでは、たとえばインドネシアではBEVはアイオニック5と、セダンタイプとなるアイオニック6のみとなり、あとはICE(内燃機関)車となる大型SUVのパリセード、新興国向けコンパクトクロスオーバーSUVのクレタ、グローバルモデルとなるミッドサイズクロスオーバーSUVのサンタフェ、新興国向けMPV(多目的車)となるスターゲイザーと派生モデルのスターゲイザーX、そしてフルサイズミニバンとなるスターリアがラインアップされている。
街なかを見ると、メインで売れているのはクレタとスターゲイザー系(Xを含む)となっている。アイオニック5も目立つのだが、こちらは 「官公庁や企業などへ格安で卸しているようだ」といった話を多く聞いた。アイオニック5はインドネシアの工場で生産しており、その関係からも官公庁や企業へアプローチしているようである。
そんなヒョンデだが、タイでは新しい動きを見せている。
ヒョンデでは現在、ハイパワーモデルとして「Nシリーズ」をラインアップしている。そして、2023年12月に開催されたタイ2大オートショーのひとつ「バンコク・モーター・エキスポ」において、カローラ・アクシオ(東南アジアでのカローラセダン)と同クラスとなる、エラントラのハイパフォーマンスバージョン「エラントラN」を発表した。
そして、2024年3月下旬から4月上旬に開催された、こちらもタイ2大オートショーのもうひとつとなる、「バンコク・モーターショー」の会場には、エラントラNのほか、アイオニック5Nも展示されていた。
タイにおいてヒョンデは、BEVがアイオニック6、アイオニック5、ICE車ではクレタ、スターゲイザーシリーズ(X含む)、スターリア、H1エリートFE(ミニバン)、そしてエラントラNはウェブサイト上には掲載されているが未発売といった状況で、アイオニック5 Nはまだウェブサイト上にも掲載されていない。しかし、すでに標準シリーズはラインアップされている。しかし、エラントラNに関して標準シリーズはなく、Nモデルのみが今後発売になるようである。