バスのBEV化が急激に進むタイで生き残る激安の「赤バス」! 「アジア感」たっぷりのエアコンレスの古いバスは消滅の危機 (2/2ページ)

待望のエアコン付きバスが普及目前!?

 しかし、さすがに車両がかなり古くなっている。実際、日本メーカーのかなり古い型の車両を使っており、バス愛好家を自認する筆者はいつも熱い視線を送っているほど。しかし、実際はその古さが深刻で、行政当局は8バーツバスのエアコン付き車両導入を決めたようだ。そして当然いまどきなので新規導入車両は「エアコン付きBEV路線バス」となる様子。この動きにより、早くて2024年7月までとの報道もあるが、バンコク市内を走る路線バスは「オールBEV化」されることになるようだ。

 また、インドネシアでは、なぜかワンマンバスなのに運転士以外の助手が乗っている市内を走るバス車両の近代化が進み、一部ではBEVバスも走り出している。

 日本人である筆者から見れば、進んで利用しようとは思わないが、エアコンのない古い型の路線バスにたくさんの乗客が乗っているバンコクでのシーンは、「アジアの街角風景あるある」と感じているのだが、「それは観光客のエゴだ」と同行者にいわれたりする。交通系ICカードの導入など、公共交通機関が便利で快適なものへスピード感を持って進化している今は、ある意味それが新しいアジアの街角風景なのかもしれない。そして、そのような近代的な公共輸送システムの導入に際しては日本の優れた運行管理システム導入や、日本の事業者が直接関わったりしているケースも多い。

 今回訪れたときも日中の気温が37度になる日が連続した。筆者個人としてはエアコン(冷房)はもはや「生命維持装置」になっていると勝手に思っている。果たして8バーツという運賃が維持されるかは別として、「市民の足」であった8バーツバスが、冷房の効いた快適な移動手段となる日は間もなくに迫っているようだ。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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