デザインと走りだけじゃないセリカLBの魅力とは じつは、そんな車両形式RA25-MQ、セリカ LB2000GTが、2022年に開催された東京アウトドアショーで復活!? していたのだ。おっと、正しくは、トヨタのサブスク、KINTOがレストアした「Vintage Club by KINTO」の1台として展示されていたのである。ボディカラーは70年代に人気だった、いまではアースカラーと呼べるモスグリーン。しかもこれまた当時のモディファイで人気だったオーバーフェンダー付きである。
KINTOがVintage Club by KINTOで所有するセリカLB 画像はこちら
しかし、なんで東京アウトドアショーに展示されていたのかというと、その理由は、そもそもセリカLBは1970年代のアウトドアライフ志向の高まりから、”多用途に使えるスポーティ車”として開発されたモデルなのである。
その多用途性を具体化していたのが、LB=リフトバックの車名が示す大きなテールゲートを備えたラゲッジルーム。テールゲートを開けると大開口のラゲッジルームが備わり、しかも、可倒する後席を倒すと、なんとなんと、ほぼフルフラットかつ広大なラゲッジルームが出現。
トランクを開けた初代セリカ リフトバック 画像はこちら
アウトドアグッズ、サーフボードなどの積載が、1970年代のファストバックモデルにして可能なのだった。さすがにその拡大ラゲッジルームの寸法は持ち合わせていないが、開口部に大きな段差はあるものの、シートアレンジによるラゲッジルームの広さはLBならではのセールスポイントとなっていたのである。
補足すれば、ボンネットを開けると2000GTの場合、真紅のエンジンヘッドカバーがその高性能をアピール。走り屋から、1970年代のSURF & SNOW愛好家、アウトドア派にまで愛された(はずの)イケイケのマルチユースな1台だったというわけだ。
1977年には2代目となり、リフトバックと2ドアクーペが存在したが、初代LBのようなカッコよさ(筆者の印象)はなかった。
2代目トヨタ・セリカ 画像はこちら
なお、トヨタ・セリカはその後、ホイチョイの映画「私をスキーに連れてって」で脚光を浴びた、これまた雪道でイケイケだったGT-FOURを揃えた4代目を経て7代目まで続き、2006年に販売を終了。36年の歴史に終止符を打っている。