純正アクセサリーならではのマッチングでもっと走りたくなる
装着されたもうひとつの純正アクセサリー「テールゲートスポイラー」は、ModuloならびにModulo Xの開発コンセプトである「実効空力」に基づくもの。全体的なシルエットはベース車両のルーフラインを延長したような自然な形状となっているが、ボディサイドの整流効果を狙った造形となっている。さらにスポイラー上面の左右に凸状の高さ6〜7mmの突起が設けられており、このふたつの突起は乱流を遠くに飛ばす空力効果を狙って造形されたもの。これらは風洞実験のみならず、徹底した実走によって作り上げた造形だという。
今回の比較試乗区間の多くを占めたのは高速道路だったため、この「テールゲートスポイラー」の効果は主に高速巡航時に体感することができた。
走行時の車両安定性、ステアリングを向けている方向への直進性が高い。ほぼ直線というような場面で時速100kmで走行していると、ステアリングをもつ両手は添えているだけでいいし、左右のカーブが続く場面では、外側の手を軽く押し上げるだけで、曲がりたい方向に曲がりたいだけクルマのノーズを向けることができる。これは車両をふらつかせる原因である、乱流を遠ざける効果を狙った、実効空力性能を追求した造形による恩恵だろう。高速走行中でもビシっとした直進安定性と素直な操舵感を確認できた。
その後も再びベース車両と乗り比べながら、あっという間に目的地に到着。MS-050とテールゲートスポイラー装着車の試乗区間はおよそ200km弱であったが、驚くほど楽しく走りそして、楽に走りきることができた。
ホイールとエアロパーツが協調してヴェゼルの走りを際立たせるという事実は、やはり純正メーカーならではのマッチングの良さであり、ホンダアクセスがModuloとModulo Xの開発で培ってきた“実効空力”や“剛性バランス最適化”といった独自の開発コンセプトがあってのこと。そして長距離運転にもかかわらず、ほとんど疲れを感じることがなかったことも印象的。
むしろもっともっとヴェゼルで遠くまで走りたい! と思えるのが、MS-050とテールゲートスポイラーのなによりの魅力かもしれない。これらのアイテムは4月に発売した新型ヴェゼルだけではなく、マイナーモデルチェンジ前のモデルにも装着できるので、すでにヴェゼルに乗っている人や中古で購入を検討している人もぜひチェックしてみてほしい。