この記事をまとめると
■自動車メーカーによる新車の「サブスクリプションサービス」が増えてきた
■KINTOではマイナーチェンジで採用された装備類をあと付けすることができる
■一部プランでは人気車種に専用グレードを設けているケースがある
新車のサブスクってなにがいいの?
最近のサブスク(サブスクリプション/定額制サービス)の増加は、クルマの使い方にも影響を与えている。クルマには以前から借りて使うカーリースのサービスが存在したが、基本的には経費処理の利便性に基づく法人需要が中心だった。それが近年では、定額制で使う携帯電話、音楽配信など、サブスクのサービスが若年層を中心に広がっている。そこでクルマの使用も、定額制リース、いわゆるサブスクに取り組んでいる。
サブスクの損得勘定のわかれ目は、任意保険が使用料金に標準付帯されるか否かだ。トヨタが展開するKINTOは、すべての年齢層を対象にした限定条件を設けない任意保険を標準付帯する。たとえば契約者の子どもが親の承諾を得てKINTOの車両でドライブに出かけ、未成年の友人に運転を交代したとき、交通事故の加害者になっても任意保険が支払われる。
このようなすべての事故に対応した任意保険は、保険料が際立って高い。それをKINTOは標準付帯しているから割安なのだ。たとえばカローラクロスに2リッターノーマルエンジンを搭載したG(価格は241万円)をKINTOの7年契約で使うと、1カ月当たりの使用料金は約4万6000円だ。
そして、カローラクロス2.0Gにすべての事故に対応できる任意保険を掛けると、任意保険料の月額料金だけで2万5000円前後に達する場合がある。1カ月に約2万5000円の任意保険に加入しながら、税金や車検費用まで含めた使用料金が約4万6000円であれば相当に安価だ。このように任意保険の扱い方次第で、サブスクの損得勘定は大きく変わる。