旧型クラウンのステーションワゴンを振り返る
歴代クラウンエステート
クロスオーバーやセダン、スポーツとともに新たに設定されるエステート。ステーションワゴン離れが進む現在、エステートが追加されることに驚いた方も多いでしょうが、セダンやハードトップのイメージが強いクラウンにはステーションワゴンが2代目から用意されていました。
それら歴代モデルにラインアップされていたステーションワゴンを紹介していきましょう。
2代目(トヨペット)クラウン・カスタム(1962年)
歴代シリーズ初となるワゴンは2代目に設定。ステーションワゴンとバンの違いがユーザーにわからなかった当時、「もっとも贅沢な乗用車」とのキャッチコピーで販売されています。
セダンからシャシーやパワーユニットは流用したものの、リヤサスペンションはバン同様リジット式を装着。パワーウインドウを用意するなど贅沢なクルマとうたっていたカスタムにふさわしい装備がなされていました。
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3代目(トヨペット)クラウン・カスタム(1967年)
長らくクラウンの特徴だったペリメーター式フレームを採用した3代目は1967年に登場。3代目にもステーションワゴンのカスタムはラインアップされました。
バンをベースとしながらも折りたたみ式サードシートを配し、縦開き式のバックドアを横開き式に変更するなどステーションワゴンらしさを重視。サードシートを設けたことでカスタムは8名乗車(コラムシフト車)となっています。
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4代目クラウン・カスタム(1971年)
歴代クラウンにおいてもっとも短命に終わった4代目にも、ステーションワゴンはラインアップされました。
当時としては斬新なスピンドルシェイプを採用し「くじらクラウン」としてユーザーに親しまれた(?)4代目のカスタムはセダン同様、スタイリッシュなフォルムを採用したことが大きな特徴。
先代同様、コラムシフト車を用意し横向きサードシートを備えていました。
トヨタ・クラウン カスタム(4代目)のフロントスタイリング画像はこちら
5代目クラウン・カスタム(1974年)
4代目のぶっ飛んだスタイリングが受け入れられず、登場から3年あまりで登場したのが5代目クラウン。当然というべきか5代目は超保守的なデザインを身につけデビューしました。
そんな5代目にもステーションワゴンのカスタムはラインアップ。セダン同様、カスタムも保守的なデザインを採用し、サードシートを用意したのも先代と同じ。
ただ、新たに2.6リッター直6ガソリンエンジンを用意し、ゆとりある走行性能を有しました。
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6代目クラウン・カスタム(1979年)
5代目同様、直線基調の保守的なデザインを採用しつつ、各部を洗練させデビューした6代目。先代同様、ステーションワゴンのカスタムも用意されています。
ただ、先代、先々代などと異なりコラムシフトが廃止されたため、サードシートを設けつつ乗員は7名に。エンジンは2.2リッターディーゼルエンジンのみとなりました。
6代目クラウンのセダンやハードトップはエンジンや装備(原始的なナビ「ナビコン」を初装備)していたものの、カスタムはバンとの差が少なくなったのが残念でした。
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7代目クラウン・ステーションワゴン(1983年)
クリスタルピラーを採用したハートドップなど50歳以上のクルマ好きが「それ」とイメージする豪華さを備えて登場した7代目クラウン。保守的なセダンとともに、ステーションワゴンもラインアップ(カスタムとの名称は廃止)されました。
先代はやや寂しい存在となったステーションワゴンですが、7代目は2リッター直6ガソリンエンジンを搭載しカラードバンパーを装備するなどクラウンの名に恥じないプレミアム感を演出し、高級ステーションワゴンとして登場しています。
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8代目クラウン・ステーションワゴン(1987年)
9代目クラウン・ステーションワゴン(1991年)
バブル前夜の1987年に登場した8代目クラウンは、数多くの先進技術を備え華々しくデビューしました。
セダンやハードトップとともにステーションワゴンも用意されましたが、他のボディスタイル同様に豪華さを強調。迫力ある豪華なフロントグリルを装備し、ブラックアウトされたピラーなどワゴン専用のデザインが随所に施されています。
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1991年に登場した9代目クラウンですが、フルモデルチェンジされたのはハードトップ系のみ。セダンやステーションワゴンは8代目をベースに改良が施されて販売されました。
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10代目クラウン・エステート(1999年)
クラウン生誕40周年を迎えた1995年に登場した10代目クラウン。その登場から約4年後にステーションワゴンのエステートがフルモデルチェンジされました。とはいえマジェスタやロイヤルとは異なり、フルフレーム構造を採用しています。
先代同様、高級ステーションワゴンのコンセプトを元に2.5リッターターボガソリンおよび3リッター直噴ディーゼルエンジンを用意し、優れた走行性能を実現。
装備もセルシオに搭載されたオプティトロンメーターをはじめ、マジェスタやロイヤルに劣らぬ豪華さを誇っていました。
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まとめ
クラウンファミリーに加わるエステートは、ワゴン+SUVと従来のステーションワゴンとは一風変わったコンセプトを有しています。
シトロエンC5 Xやプジョー408など新たな時代のステーションワゴンとしてどこまで人気が出るのが楽しみではありますが、歴代クラウンに用意されたステーションワゴンも興味深いモデルが多いですよね。
とくに販売時は不評を買った4代目クラウン・カスタムはいまみてもそのスタイルは斬新。インパクトという面では新たに登場するクラウンエステートより発売時は大きかったことでしょう。