「特定」「一般」に「通運」「航空」なんてのもある! トラックで見かける表記はどんな意味? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■トラックには使用用途の分類が表記されている

■「自家用」は自家用貨物自動車のこと

■事業用貨物自動車は「運行」「特定」「一般」の3つに分類される

トラックの使用用途の分類を表している

 トラックの運転席や助手席のドア付近に、線で四角く囲んだ「一般」「限定」「自家用」などと表記されている車両が、走っているのを見かけることがあるだろう。これは、トラックの使用用途の分類を表している表示である。

 まず「自家用」だが、これは自家用貨物自動車のことで、自社の従業員が運転して自社の人や荷物を輸送するトラックを指している。ナンバープレートは白ナンバー(軽自動車は黄色ナンバー)をつけており、当然のことながら有償で輸送業務を行うことはできない。

 これに対して、緑ナンバーをつける事業用貨物自動車は、「運行」「特定」「一般」の3つに分類されている。「運行」の表示は、定期的に定まったルートを走るトラックのことを表す。予め出発地を管轄する陸運支局に、運行管理者資格保持者が運行経路の届け出をしなければならないのだ。「路線」も同義である。

「特定」という表示は、特定貨物自動車運送事業に使用されるトラックを指しており、荷主が特定されている(1社に限られている)場合に表示する。特定の対象となる事業者(荷主)の荷物の大半を、独占的に扱う契約をするということで事業許可を受ける事業形態だ。

 次に「一般」という表示だが、一般貨物自動車運送事業に供するトラックという意味で、営業所の管轄区域内において集配業務などにあたる車両のことである。以前は一般貨物自動車運送事業の参入には高い障壁があり、新規参入する企業はまずは特定貨物自動車運送事業事業から着手していたという経緯がある。そういったことがなくなった近年では、「特定」の表示はあまり見られなくなった。


新着情報