デコトラ野郎には日野が圧倒的人気だった! いすゞ・ふそう・UDとそれぞれの特徴をデコトラ目線でチェックしてみた (2/2ページ)

いまも昔も日野自動車の人気が高い

 かの映画『トラック野郎』でおなじみの一番星号とジョナサン号のベース車となった三菱ふそうは、デザイン性の良さで人気を集めるトラックブランド。もちろん性能面も問題なしで、変わらぬ人気を誇り続けている。

 大型車はスーパーグレート、中型車はファイター、小型車はキャンターが代表作。筆者自身はふそうの大型車に乗務した経験がなく、平成初期のファイターに乗ったきりご無沙汰のメーカーだ。それゆえやや曖昧だが、乗りやすいが排気ブレーキが弱かったような記憶がある。もちろん現在では改善されていると思うが、デザイン面ではもっとも好きなメーカーである。

 現在、スウェーデンの多国籍企業であるボルボグループの子会社であるUDトラックスは、かつて日産ディーゼルや日産UDの名称で親しまれたトラックメーカー。

 性能やデザインなどで他の3社に見劣りしていた同社のトラックは、お世辞にもデコトラ野郎に愛されるメーカーではなかった。しかし、2004年に発表された大型車クオンの登場により、UDトラックスの人気が高まることになった。

 車両価格の値引き率が高いという部分も後押しし、現代では多くのユーザーをつかんでいる。クオンの前身にあたるビッグサムはブレーキの利きが悪くて乗りにくかったのだが、クオンになって改善されたとの話も聞こえてくる。

 このような4社が存在するが、デコトラ野郎の間では日野自動車の人気が高い。これは昭和の時代から続くことで、いつの時代も日野にこだわるデコトラ野郎が多い。そして三菱ふそう、いすゞ、UDトラックスの順になる、と言ったところだろうか。

 デコトラ野郎は、どうしても見た目にこだわる傾向がある。また、有名なデコトラのベース車が人気を集めるという風潮も古くから存在している。それゆえに性能面などで判断されることは少なく、飾ればカッコイイクルマが選ばれるため、旧車の人気が高いのである。

 新型車や格上の車両へと寄せたカスタムを施す傾向がある一般的な改造車とは裏腹に、旧車のマスクへと換装させる改造法が人気を集めるデコトラ。それもまた、デコトラ界における特徴なのかもしれない。


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