合法カスタムでも「デコトラ」では仕事ができない現代! デコトラ野郎たちは「マイトラック」で楽しんでいる (2/2ページ)

趣味のクルマとしてトラックを選ぶ人も増えた

 そのような理由で、仕事のトラックを飾れなくなったことから、趣味(個人)でトラックを飾る人が増えるようになった。なかには4トン車や大型車を所有している強者も存在するが、その大半は10尺と呼ばれる2トントラック。全長や全幅が乗用車サイズであることが人気の要因なのだが、荷物を積まない趣味のトラックであれば思いどおりに飾ることができる。それゆえ「箱車の場合は内部を部屋にしてしまおう」というのが定番となっている。

 運転席部分の背面と箱の前面部分をくり抜いて通用口を設けたトラックたちは、キャンピングカーや事務室車として構造変更をしているケースが多い。荷物を運ぶ貨物自動車から特殊自動車へと、登録区分を変更するのだ。もちろん規定に合わせた架装を施さなければならないが、外装の飾り部分も含めて特殊車両として登録するのである。

 デコトラといえば、なんでもかんでも不正改造車だろう、と考える人が多いかもしれないが、その認識はすでに古い。現在ではハデな自家用トラックほど、公認車検を取得している傾向にあるのだ。

 毎月のように、全国各地でデコトラのイベントが開催されている。その会場には当然のごとく内部を部屋に架装したデコトラたちが大挙して駆けつけているため、ぜひとも間近で堪能してみてほしい。きっと、彼らの情熱をまざまざと感じ取ることができるに違いない。

 デコトラは働いてなんぼ。そのような至極ごもっともな意見も聞こえてくるが、プライベートでデコトラを所有するほどの熱意は賞賛に値すると思っている。会社ではなく自身でトラックを購入し、身銭を切って維持費や飾り代を捻出しているのだから、よほどの好きものであることは間違いない。

 仕事をするデコトラが素晴らしいのはもちろんであるが、プライベートで活躍するデコトラ野郎たちにも、拍手を贈りたい。


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