素のスイフトにMTがあるのは「走り好きの若者」もだけど「高齢ドライバー」のためでもあった! MT設定にみるスズキの良心に感動!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■スズキ・スイフトのベースモデルにはMTモデルがラインアップされている

■スイフトのMTは高齢ドライバーにMT支持者が多いために用意している

■MTに乗るために必要もなくスポーツモデルを買う高齢者も存在していた

スポーティモデルではない素のスイフトにもMTを設定

 スズキの登録車ラインアップにおける基幹モデルといえるのが「スイフト」だ。クルマ好きからすると、そのスポーティバージョンである「スイフトスポーツ」のハイ“コスト”パフォーマンスに注目しがちだが、基本となるスイフトの素性が良いからこそのスイフトスポーツであり、スイフトの走りはベーシックカーとして評価が高い。

 そんなスイフトは2023年12月にフルモデルチェンジを果たしている。好評なハンドリングの源泉であるプラットフォームは踏襲しながら、サスペンションはタイヤ以外を新設計。さらに、新開発の1.2リッター3気筒エンジンを搭載、主力グレードはマイルドハイブリッド仕様としている。そして、2020年代にパワートレインを一新したスイフトながら、マイルドハイブリッドと5速MTが初設定されたことにも驚かされる(FF車のみ)。

 なぜ、スポーツではない素のスイフトにMT(マニュアルトランスミッション)を用意するのだろうか。カタログ的な要素でいえば、CVT(無段変速トランスミッション)に対して5速MTは燃費性能に優れるため、現行スイフトにおいて唯一のエコカー減税100%のグレードになっている(スイフトCVT車の多くはエコカー減税50%)。このことは、MTを設定する理由のひとつになると思える。

 しかし、あえて乱暴ないい方をすれば「たいして販売が期待できないMTをエコカー減税でアピールするために用意することは経済合理性がない」ように思える。いくらエコカー減税100%とアピールしたところで、実際にCVT車を購入しようとしたユーザーは、100%減税はMT車だけであることはわかってしまう。

 そもそもWLTCモード燃費で比べても、MT車は25.4km/hでCVT車は24.5km/Lとさほど変わらないのだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
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