物価高騰なのに給料上がらん……それじゃ新車も売れないよ! でも「ダイハツ復活」が視野に入る「夏商戦」は安ウマな軽を中心に盛り上がる可能性!! (2/2ページ)

今期は不正問題で大影響を受けたダイハツの動きに注目

 夏商戦は6月と7月が本番となる。かつては「夏のボーナス商戦」などともいわれていたが、働き方の多様化により非正規雇用で働く人も多くなってきており、労働者すべてがボーナスをもらえるわけではないとして、いまでは「夏商戦」などと表現されている。

 今期はダイハツの動きが注目できるかもしれない。5月の大型連休というのもあるので、遅くとも大型連休明けまでには全面的な出荷再開ということになるのではないかと見ている。事業年度末決算セール中は多くの車種で出荷停止となっていたので不本意な結果となるのは本稿執筆時点でも予想がつく。

 6月は暦年(1月~12月)締めでの上半期(1月~6月)締めの月となる。軽自動車で販売台数を競うスズキは6月の暦年締め半期決算を意識した販売促進活動を展開するのが恒例ともいえるので、ダイハツも全面出荷再開が前提条件となるが、かなり積極的な販売促進活動を展開してくる可能性が高い。

「出荷停止となっても軽自動車では流通在庫が豊富にあり、出荷停止中もダイハツの軽自動車を希望する人は届け出済み未使用中古車も含む中古車に流れる傾向が目立ちました。本来なら出荷停止が続くなか、流通在庫も少なくなるはずなのですが、ここへきて展示場にダイハツの届け出済み未使用中古車が多く並ぶようになっています。専門店が抱える届け出済み未使用中古車の在庫を掃きだしているようにも見えるのは、全面出荷再開が近いことを意味しているのではないかともいわれています(事情通)」

 さらに事情通は、「消費者の多くは今回の不正があっても、ダイハツ、とくに軽自動車ではとくに気にする様子もないように見えます。“新車が買えないなら他メーカー軽自動車へ”という動きはそれほどなく、『新車が買えないなら中古車へ』という動きのほうが目立っていたようです。

 そのため、全面的に新車販売活動を復活させても、買い控えといったこともなく、スタートダッシュをきって夏商戦に臨むことも可能なのです」と語る。

 ダイハツが本格的な夏商戦スタート前に復調すれば、とりあえず軽自動車販売はそれなりの盛り上がりを見せることになるだろう。このような「フック」があれば、新車販売全体も盛り上がりを見せることになると考えるので、今期の夏商戦はちょっぴり期待していいのではないかと考えている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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