オークションに出た瞬間札束の殴り合い! 旧車乗りがつねに困窮している「交換パーツ」の実状 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■クルマは3万点以上のパーツで構成されている

■旧車になるとパーツが手に入りずらい傾向にあり、有志たちによって複製されるケースも

■輸入車であれば世界中で販売されていたことも多く、意外とパーツが手に入る傾向だ

旧車乗りはいつもパーツに悩まされる

 1台のクルマはおよそ3万点の部品で構成されているといわれています。そのなかの1つの部品が壊れるだけでクルマが動かなくなることもあります。壊れた部品は修理するか交換するしかありません。そして後者の場合、代わりになる部品を手に入れる必要があります。現行モデルであれば入手するのは比較的容易ですが、旧車ともなればそうはいきません。たいていの場合は欠品&製造廃止のオンパレードです。それでも何とかするしかありません。

 今回、そのなかでもとくに純正の新品部品が手に入らないもの、そして比較的手に入りやすいものをピックアップしてみました。

ウェザーストリップ

 多くの旧車乗りが入手困難に直面するのがウェザーストリップです。「雨の日は乗らないし、ガレージ保管だから洗車も不要!」といい切るオーナーさんもいますが、心配のタネであることは確かです。

 ゴム製品ゆえに経年劣化は避けられず、かといって純正部品はとうの昔に生産終了、製造廃止がお決まりのコース。それでも最近では、旧車専門に部品を取り扱う会社が、人気のモデルや汎用品としてウェザーストリップを独自に生産するようになってきました。

 また、メーカー自身が再生産に踏み切ることもあり、モデルによっては純正の新品部品が手に入るケースも出てきました。また、オーナーズクラブなどが有志で企画し、メンバー内に希望者を募って独自のルートを構築して生産・販売することも実際にあります。

外装部品

 外装部品も、かなりの確率で純正の新品を手に入れるのが困難なもののひとつです。ネットオークションで程度のいい中古品が売り出されると、文字どおり「札束の殴り合い」状態に。なかでも悲しいのは、知らず知らずのうちに仲間内で共食いをしているケースです。

 サードパーティー製の部品を活用したり、部品取り車を購入していざというときに流用するなど、涙ぐましい努力を重ねるオーナーさんも少なくありません。

ガラス

 窓ガラスも外装部品と同様です。古いクルマであればほぼ新品の純正部品は手に入りません。そのため、フルレストアをしてもガラスは流用するケースも珍しくありません。

 しかし、フロントガラスの飛び石をはじめ、思わぬすり傷や経年劣化による曇りなど、ダメージを受けた場合のリペアが難しく、交換になる場合もあります。ここでもサードパーティー製のガラスが救世主となることも。


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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