2024年問題解決には小型トラックが鍵! 普通免許で運転できる新型モデルをメーカーも続々投入!! (2/2ページ)

日野、いすゞの小型トラックに注目

 こういった市場のニーズを受けて、2022年6月、日野自動車は「日野デュトロ Z EV」を発売した。この車両は超低床・前輪駆動小型BEV(Battery Electric Vehicle、バッテリーの電力でモーターを駆動するEVトラック)で、使い勝手とカーボンフリーを両立させることを目指して開発された。

 謳い文句である「物流のラストワンマイル」からもわかるように、個別配送を想定した仕様になっており、荷役作業性や乗降性を向上させて、トラックドライバーの負担軽減と作業の効率性を追求している。さらに、BEVならではのイージードライブ仕様になっていたり、市街地走行に必要な先進安全技術を装備したりするなど、普通免許のドライバーでも抵抗なく運転できるように配慮している。

 いすゞ自動車からは2024年1月に「エルフミオEV」が登場した。こちらもBEVで操作性に優れており、トラックに慣れていなくても運転がしやすいモデルとなっている。コネクテッド技術を応用した「PREISM」を装備しているので、車両の状態が離れた場所にある事務所でも把握することができ、リアルタイムにドライバーへの適切なサポートが可能だ。

 架装性についても、車両の操作系やレイアウトをディーゼル車と共通化したことで、ディーゼル車に慣れたドライバーが違和感なく運転できるという。今夏には、続いてディーゼル仕様の「エルフミオ」も発売される予定である。

 ひとつ残念なのは、ダイハツが車両の型式認証試験で不正を行った問題だ。これにより、「グランマックス」が形式の取り消しを受けた。OEMで製造していたトヨタの「タウンエース」とマツダの「ボンゴ」もその対象となっている。いずれも普通免許で運転可能な商用車だから、一刻も早い復活を望む声も大きいという。

 2024年問題解決という観点からも、小型トラックの今後にますます注目が集まるだろう。


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