車両コストやメンテナンスコストを低減
大型トラックは一般的に積載量10t以上トラックを指すが、同車は低床車であることもあり、約14tの荷物を積むことができるのだ。低床車とは荷台部分が低い(高いものは高床車)車両のことで、3軸車とはトラックを真横から見て、タイヤが3本見える(前輪1本後輪2本、あるいは前輪2本後輪1本)ものをいう。
道路運送車両法の保安基準により、トラックの大きさには制限限界があるので、1台に多くの荷物を載せるには荷室を広げなければならない。低床車は荷室の床が低い分、その容量を大きくとることができるので輸送効率がよくなるわけだ。荷物の積み下ろしに関しても、低い位置から出し入れすることができるので、ドライバーや倉庫作業者の負担が軽減されることになる。
3軸車はタイヤのサイズがやや小さい分、車両コストやメンテナンスコストを、低減できることがメリットとして挙げられよう。加えて同車が採用する前輪1軸・後輪2軸の配置は小まわりが利き、交差点や山道などでも高い操作性を発揮する。ドライバーにとっても運転がしやすいといえよう。
駆動方式は6×4(全6輪、4輪駆動)の2デフタイプなので、後輪2輪が駆動輪ということになる。そのため、不整地や雪道といった悪路に対する走破性も高い。
逆に、一般に低床3軸車のデメリットとして挙げられるのが、タイヤ径が小さいことによる衝撃吸収の問題と、サイズが違うため前輪用と後輪用の2本のスペアタイヤを搭載しなければならないこと。これに対して同車は、高性能なショックアブソーバーやサスペンションを用いることで、またタイヤ径を抑えて前後同サイズのものを採用した。デメリットに対しても、ちゃんと対策を講じているのである。
物流業界の2024年問題は、すでに待ったなしの状況になってきた。業界が一丸となって、この問題を解決することが期待されている。同車はそんな問題に立ち向かう、最新モデルだといえよう。