「トライトン」がアリなら「エクスフォース」も入れてよ! インドネシアで誕生した三菱のSUVがホンダWR-Vとガチ勝負できる逸材だった (2/2ページ)

三菱エクスフォースの商品力の高さとは?

 エクスフォースの外観は、フロントマスクがダイナミックシールドのデザインを反映させた鋭角的なデザインで、SUVらしく精悍に仕上げた。サイドウインドウの下端はボディの後方でもち上げられ、後方視界の確保では不利だが、外観に躍動感をもたせた。

 内装の質感にも配慮している。インパネは水平基調のデザインで視認性と操作性が優れ、メランジの生地を貼ることで、リラックスできる包まれ感を表現する。8インチドライバーディスプレイと、12.3インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオを連結配置して、新鮮味も感じられる。設計の古いRVRだけでなく、WR-Vと比較しても見劣りしない。

 エクスフォースのエンジンは、直列4気筒1.5リッターのノーマルタイプになる。RVRの1.8リッターに比べると動力性能は劣るが、燃費は優れている。WR-Vの1.5リッターと比べると、動力性能は同程度だ。

 エクスフォースのサスペンションは、前輪がストラットの独立式で、後輪はトーションビームによる車軸式だ。駆動方式は前輪駆動の2WDで、ブレーキを使った4輪のトラクション制御も行う。ドライブモードも設定され、ノーマル、濡れた路面で使うウエット、未舗装路を走る時のグラベル、抵抗の多い泥道に適したマッドを選べる。

 以上のようにエクスフォースの商品力は、RVRだけでなく、設計の新しいWR-Vと比較しても見劣りしない。

 日本への輸入販売は、コストも相応に要するから簡単ではないが、検討する余地はある。コンパクトSUVが人気なのにRVRを廃止してしまった現状からすると、その後釜を埋める存在は必要だろう。とくに三菱のブランドイメージはSUVにあるため、エントリーカーのエクスフォースは欠かせない。価格はWR-Vや従来型のRVRと同様、200万〜250万円に抑えたいところだ。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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