うっかり口から出てませんか?
4)クルマ談義中にマウント
これをやってしまっても「クルマ好き老害」認定です。最近、若い世代の方が自分よりも年上の愛車を所有している記事を見掛けたり、筆者自身も「愛車のほうが年上の20代のオーナーさん」を何人も取材しています。オーナーさんは生まれる前でも、こちらはリアルタイムを知る世代。取材やクルマ談義中に若いオーナーさんが「当時のことをいろいろ調べていて……」という話題になり「このクルマ、当時はモテツールとして最強だったんですよー」とか「パパ(※実の父親)に買ってもらった女子大生がいたり」とか、ついつい余計な情報を伝えてしまい、あとになってヘコんでいます。
5)ビギナーのクルマ好きに講釈を垂れる
「マニアがビギナーに講釈を垂れる」。これ、クルマ好きだけでなく、各趣味の分野で起こりうることらしいんです。「これくらいは知っておいて。常識だよ」とか「そんなことも知らないなんてモグリだね」とか。やっぱりなぜか上から目線。熱狂的なマニアって一定数以上には増えないんです。もうちょっとライトな、なんとなくクルマが好きな層も増やすにはどこかで間口を広げるしかありません。いわゆる「すべてのジャンルはマニアが潰す」という状況は避けたいものです。
6)新しいクルマは認めない(認めたくない)
もっともわかりやすい例を挙げるとしたら電気自動車でしょうか。食わず嫌いといえばそれまでですが、頭ごなしに否定してしまうのは頭が固くなっている証拠かもしれません(たしかに電気自動車のフィーリングは好みがわかれるところではありますが)。自分のキャパシティや想像の域を超えてしまうもの、いま、自分が気に入っているものを外的要因(社会情勢やメーカーの都合)などにより、自身の意思とは無関係に変えられてしまうと受け容れ難い気持ちも身に覚えがありますし、理解もできますが……。「ひとまず試してみてから」結論を出しても遅くはないはずです。
7)若い世代の人がいいクルマに乗っているのが許せない
かつては上司や先輩よりいいクルマに乗っていると嫌味を言われたり、ひどいときにはパワハラまがいのことをされたりしたものです。が、しかし、令和5年現在、そんなことは許されません。「クルマ好き老害&パワハラ認定」のダブルタイトル獲得です。
悔しい気持ちもわかります。ホンの10数年前までランドセルを背負っていたような人たちが、いまやスーパーカーを乗り回しているケースだって実際にあるんですから。ごく少数だとわかっていてもSNSに流れてくるのを見掛けると「なんでそんなクルマが買えるんだ」とか「悪いことをしているに違いない」とか、決めつけたくなるものです。実際にそうかもしれませんし、実家が太い(つまりボンボン)という可能性もあります。若くして起業し、成功している人もいるでしょう。実家が太い場合を除き、何らかのリスクを背負っているからこそ高額なクルマを所有できているわけです。実際、この部分にはなかなか目が向けられないものなんですが。
まとめ:若者に対してじつは「クルマ好き老害」になっていないか?
独断と偏見で、上記の項目で該当した数による「クルマ好き老害」の重症度をまとめてみました。
・1:クルマ好き老害 予備軍(片足を突っ込んでいるかも)
・2〜3:初期のクルマ好き老害(根治できるのはこのあたりまで?)
・4〜6:慢性的なクルマ好き老害(誰か戒める人をそばにおきましょう)
・7:重度のクルマ好き老害(ここまでくると周りから人がいなくなります……)
ミイラ取りがミイラになってしまっては元も子もありませんが、自分自身が見事なまでに「クルマ好き老害 4〜6」になっていることを思い知らされました。
この記事を読んでくださっているお父さん&お母さん世代のそこのアナタ! 「他人事だと思えない」としたら、ここが変わりどきかもしれません。
余計なことと知りつつ、いまの若い世代の方も、20年後、30年後に同じことを思うのでしょうか? それとも? そしてアラフィフ世代以上の人たちはというと、その頃にはおじいちゃん&おばあちゃんですね……。