専用のサスペンションや20インチタイヤが装着される
ミッドに搭載されるエンジンは、もちろん5.2リッターのV型10気筒自然吸気。7速デュアルクラッチの後輪駆動のみがパワートレインの構成で、最高出力は640馬力、最大トルクは565Nmと、このスペックはSTOのそれと変わらない。
前後のサスペンションは、スタンダードなアクティブコンポーネントに代わる、4ウェイのショックアブソーバーを備えるのが大きな特徴。高周波と低周波の両方で、伸びと縮みのセッティングを最適化でき、ドライバーはサーキットの特性に合わせたセッティングを選択できる。
さらにより低いスプリング剛性を使用することができるため、ステアリングの精度も高まるということだ。装着されるタイヤは専用開発された20インチ径のブリヂストン製ポテンザ・レース・タイヤ。特別なハイグリップ・コンパウンドを採用し、センターロック・ホイールに装着される。
スクアドラ・コルセによれば、これらのチューニングの結果、イタリアのナルド・テクニカルセンター・ハンドリングトラックのラップタイムはSTOと比較して1秒以上向上したということだ。
カラーリングは2タイプ。ルーフはいずれもネロ・ノクティス(ブラック)となるが、ボディカラーはロッソ・マーズ(レッド)とビアンコ・イシ(ホワイト)のディテールを組み合わせたグリジオ・テレスト(グレー)のボディワーク。
もうひとつはブルー・エリアディ(ブルー)のボディーカラーに、前者と同じディテールカラーをあしらった仕様となる。
コンフィギュレーションではもちろんカスタマーの好みを十分に反映させることが可能だが、もっとも大切なパートはカーボンファイバー製のシリアルプレート。ここに刻まれるのは「1 of 10」の文字で、それはこのSTJがわずか10台の限定車であることを意味している。
ランボルギーニ・ウラカン、2万5000台以上ものセールスを誇った大ヒット作の最後を締めくくるのは、わずかに10台の、おそらくは特別なカスタマーのもとへとデリバリーされるモデルにほかならなかったのだ。