同じような体験はパドッククラブのチケットを購入すれば可能
こうしたパドッククラブでのF1観戦は、確かに一般的なファンにとって縁遠いものであろう。それは筆者にとってもまた然り。だが、観客席で見るレースもF1なら、こうした側面もまたF1なのだ。かつてF1に詳しい先輩ジャーナリストから、レースはもともと貴族の世界に端を発していて、F1はその最たるものと聞いたことがある。この令和の世において、日本でそれを語るのはナンセンスかもしれないけれど、なるほど、だからこそこういう世界もあるのだと納得するには十分な体験だった。
そして、じつはこのパドッククラブ、筆者を含めた一般的なファンがおいそれと手が出せるほどには決して安くはないが、パドックパスと呼ばれるチケットを購入すれば、誰でもこのような観戦が可能となる。もしもF1ホリックを自認するようなファンならば、人生一度は清水の舞台から飛び降りてみるのもいいだろう。それほどに価値のある、体験だった。
さて、冒頭にも記したとおり、日本グランプリは序盤戦である第4戦に組み込まれたため、2024年シーズンはこの先、長いシーズンが続いていくことになる。今季は過去最高の24戦が予定されているため、じつにあと20ものレースが待っているのだ。そしてオフィシャルパートナーであるカタール航空では、F1ツアーも用意している。そのなかにはパドッククラブに入れるプランもある。そしてこのパドッククラブのパッケージには、今回筆者が体験したなかにある、トラックツアー、フォトサファリ、パドックツアー、アルピーヌ・ガレージ・エクスペリエンスが含まれるとのことだ。
もちろん、海外F1に行くためのツアーは数多存在するが、カタール航空は、その質において世界最高峰の航空会社のひとつであり、スカイトラックス社のエアライン・オブ・ザ・イヤーを7回受賞しているだけに、たとえパドッククラブでなくても、カタール航空のツアーを選択する価値は十分にあるだろう。
さらに、Qsuiteと名付けられたビジネスクラスもまた、ワールド・ベスト・ビジネスクラスを10度も受賞しており、これだけの受賞歴を誇る航空会社は世界で唯一なのだという。
Qsuiteはまた、パーテーションを使用することで、ひとりはもちろん、ふたり用、4人用としてアレンジすることができ、機内での移動中にファミリーで楽しむこと、ビジネスマンの会議用としての活用も考えられる。筆者はQsuiteを体験していないが、今回ともに取材に行った、体験済みの編集者に話を聞く限り、食事やシート、サービスなど、掛け値なしに素晴らしいとのことだった。
カタール航空の翼とともに、2024年F1の第23戦、カタールグランプリを観戦に行くなんて、最高に違いない。もちろん、ほかのグランプリであっても、単なる旅行でも、その旅の記憶をより素晴らしいものにしてくれるのだろう。いつかそんな体験を、と夢を抱きつつ明日への活力とするのも悪くない。F1グランプリの熱量も、カタール航空の与えてくれた体験も、筆者にエネルギーを与えてくれた。