スーパーGTドライバーの大嶋和也選手が「たった3日」の練習でフォーミュラドリフトに参戦! 直撃インタビューで明かされた「驚きの参戦経緯」と緊張のデビュー戦の中身 (2/2ページ)

残りの数戦も引き続き参戦予定!

 ——初めてのドリフト競技は楽しかったですか?

大嶋選手:楽しかったですよ。でも、もうちょっと練習して、もうちょっとリラックスした状態で走りたかったですね。

 ——緊張したんですか?

大嶋選手:むちゃくちゃ緊張しました。

 ——普段のスーパーGTやスーパーフォーミュラよりも緊張しました?

大嶋選手:緊張しましたね。そもそもドリフトに自信がないんで。スーパーGTもスーパーやフォーミュラもレースならコントロールできる自信はあるので、そんなにドキドキしないんですけど、ドリフトは何が正解なのかまだわからなくて、探りながらのドライビングなので緊張します。

 ——でも、富士スピードウェイはこれまで走り込んできたコースですよね。

大嶋選手:みんなからいわれるんですけど、ドリフトではまったくメリットはないです。そもそも100Rやヘアピンをあんな角度で入ったときは大クラッシュするときなんで役に立ってないです。

 ——ところで、予選での1回目の走行と2回目の走行はいかがでした?

大嶋選手:1回目はタイヤの温め方がうまくいってなかったと思うんですけど、練習走行のときと比べてリヤがグリップしなくて100Rの立ち上がりではらんでしまった。切り返すタイミングが遅れて、角度がつかなくて、アクセルオンも遅れてしまって、回転が落ちたときに戻ってしまった。2回目は1回目よりもよかったんですけどね。金曜日の練習走行のときから前荷重になるときにフロントのパワステが固まることがあったんですけど、それが急に出てしまってコントロールできませんでした。僕が早いタイミングでこの領域で走ることができていたなら、この問題も解決できたと思います。

 ——そのステアリングのトラブルがなければ、予選を通過できた手応えはありますか?

大嶋選手:そうですね。練習走行の最後はフィーリングが良くて、20位ぐらいには行けるかなぁ……という出来だったので、もったいないなぁとは思いますが、しょうがないですね。

 ——レースとドリフトの走行で共通するものはありますか?

大嶋選手:角度のセンサーはまったく違いますが、荷重のセンサーは同じ。角度に関しては僕の場合、“これ以上は進めない”と思ったら勝手に止めていたんですけど、ドリフトのドライバーはわざと角度をつけて止めている。練習中、誰よりも速い速度で走ってはいるんですけど、角度が足りなくて、それに最初は戸惑いましたね。

 ——ドライビングポジションも変わってくるんですか?

大嶋選手:好みもありますが、たまたまステアリングがちょっと遠いので、それに合わせてレースよりも遠目でやっていますね。全体的にゆとりをもってやっています。

 ——今後のFDJの参戦予定は?

大嶋選手:出場できるところは参戦したいと思います。このあとの練習で僕がめげなければ、第3戦のエビスと第6戦の岡山は出たいと思います。

 このようにレースシーンで豊富な実績を持つ大嶋選手でも、ドリフト競技は“別物”で苦戦の展開。しかし、練習走行で見せたスピードはトップレベルであるだけに、今後もFDJではWRC王者のロバンペラ選手とともに、新しいフィールドに挑む大嶋選手の動向にも注目したい。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
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登山
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