660ccを舐めるなよ! 軽なのにココまでやるかの「メーカーの意地と魂」を感じるエンジン5選 (2/2ページ)

ファンの間では未だに根強い人気を誇る

ホンダ E07A型 MTREC

 平成ABCトリオの1台、ビートに搭載されたE07A型エンジンは、実用的なSOHCエンジンであるE07A型をベースとしながらも、MTRECというエンジン制御システムを搭載してスポーツエンジンへと昇華させた。

 このMTRECとは、F1のエンジンテクノロジーの応用から生まれたもので、3連スロットルとふたつの燃料噴射制御マップ切替方式を導入してハイレスポンスなエンジンを実現。その結果、NAエンジンらしいシャープなレスポンスと、NAながら軽自動車の自主規制値MAXの64馬力を叩き出すことに成功したのだ。

 この数値は現在においても軽自動車用のNAエンジンとしては最高値を誇っており、いまだに多くのファンが存在するのも頷ける名機となっている。

スズキ F6B型

 スズキの名機といえば、数々のチューニングノウハウが存在しているK6A型や、ケータハムにも搭載されているR06A型などが思い浮かぶが、ここで紹介したいのは、スズキの軽自動車用エンジンとしては唯一の4気筒エンジンとなるF6B型だ。

 このエンジンは、1990年に登場したセルボモードのSR-FOURというグレードにのみ搭載されており、軽自動車用の直列4気筒DOHCエンジンとしては史上初となるものだった。

 エンジン型式こそ3気筒モデルのF6A型に似ているが、3気筒モデルと同じエンジンのスペースに搭載するべく多くの専用部品がおごられており、許容最高回転は1万回転オーバーの超高回転型エンジンだったのである。

スバル EN07X型

 現在はダイハツのOEMモデルを販売しているスバルの軽自動車だが、自社製の時代はいち早く4気筒エンジンを採用し、熟成を重ねてきた。そんなスバルの軽自動車用4気筒スポーツエンジンの完成形ともいえるのが、ヴィヴィオRX-Rに搭載されたEN07X型だろう。

 ツインカムヘッドとスーパーチャージャーで武装したこのエンジンは、ヴィヴィオのモデル末期に性能を追求するがあまりハイオク仕様になるほど(その後のモデルに搭載されるときに再びレギュラー仕様となったが)。

 また、このエンジンを搭載したヴィヴィオが1993年のサファリラリーに参戦し、クラス優勝を果たすなど、実力も兼ね備えた名機となっている。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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