この記事をまとめると
■日本自動車輸入組合(JAIA)主催のメディア向け試乗会にて輸入MPVを試乗
■日本で人気のルノー・カングーは乗用車のような乗り味と装備に生まれ変わっている
■フィアット・ドブロはまだまだ商用車ベースな雰囲気が残る仕立てだ
日本で人気の輸入MPVを比較試乗
自動車メディアでは毎年恒例となっている日本自動車輸入組合(JAIA)主催のメディア向け試乗会。この試乗会に若手自動車ライターの筆者も参加させて頂いた。今回はライバルとされることの多いルノー・カングーとフィアット・ドブロの両車をリポートしていく。
カングーにライバル登場で輸入車ミニバン戦線に異変アリ!
長年「輸入車のMPV」といえばカングーが代表的な存在であった。そこにここ数年で入ってきたのが、シトロエン・ベルランゴ、プジョー・リフター、そしてこのフィアット・ドブロのステランティスブランドのMPVたちだ。ステランティス系列のクルマなので、基本的なメカニズムはほか2モデルと共有しているのが特徴だ。今回の試乗車はベースグレードで、価格は399万円からだ。
カングーは、昨年3月にフルモデルチェンジを果たし大幅に進化を遂げた。今回試乗車は設定されたばかりの限定車ヴァリアテで、価格は、撮影車のカラーバンパー仕様が427万円からだ。このような限定カラーが多く展開されてきたのも日本市場におけるカングーの特徴だ。今後、現行モデルにどんなカラーが展開されていくかにも注目だ。
ファミリーカーとしての性能が高いカングー
細かなポイントを見ていくと、カングーは日本での人気が高く、こちら側の意見が取り入れられているせいか、一日の長があると感じる。スライドドアを開けるのに必要な力は軽いし、純正アクセサリーでスマートフォンホルダーも用意されていて、置くだけ充電も装備されている。質感もそうだが、充電や小物入れなど細かな気配りがファミリーカーユースを考えている印象だ。
対してドブロは、そのようなファミリーカーユースといったところはまだまだといった印象がする。スライドドアも重たいし、小物入れもなんだが空間が広く仕切りがなくて大雑把な造りに感じてしまう。圧迫感のあるセンターコンソールもファミリーカーとして考えると疑問を感じるところだ。