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たとえ法定速度以下でも速い後続車に譲らないと違反の可能性あり! とはいえ難しい片側1車線道路での「上手い譲り方」とは (2/2ページ)

たとえ法定速度以下でも速い後続車に譲らないと違反の可能性あり! とはいえ難しい片側1車線道路での「上手い譲り方」とは

この記事をまとめると

■走行時、後続車に追いつかれた際にずっと道を譲らないと違反になる

■前走車を追い越すときは、見通しのいい平坦な直線が続く道で行うのが最適である

交通の流れ全体が安全かつ円滑になることを意識するのが運転の基本だ

安全運転は必須だがほかの交通利用者に配慮することが重要

 片側1車線の道路をゆっくり走りたいときがありますよね。初めて走る道なので、いつも以上に慎重に運転したいとき、道沿いにある目的地を見逃さないよういつでもウインカーを出して曲がれるようにしておきたいとき、夜間であまり街灯のない暗い道、病気の人や妊婦さんを乗せているとき、子どもや愛犬などが酔いやすいなどなど、理由はさまざまだと思います。

 ただし、だからといって後ろから速いクルマが追いついてきたのを知りながら、進路を譲らずにいつまでもノロノロと前を走っているのは、後ろのドライバーをイライラさせてしまい、あおり運転や危険運転を引き起こす原因となったり、車間距離を詰められた状態で走っていれば、万が一飛び出しなどで急ブレーキを踏んだ際に、追突されるリスクを高めてしまうなど、よいことはひとつもありません。

 また、制限速度を守っていたとしても、ずっと進路を譲らない行為が違反となるケースもあります。それが道路交通法第27条に定められている「他の車両に追いつかれた車両の義務」というもの。それによれば、「最高速度の高い車両に追いつかれたときは、その追いついた車両が当該車両の追越しを終わるまで速度を増してはならない。最高速度が同じであるか又は低い車両に追いつかれ、かつ、その追いついた車両の速度よりもおそい速度で引き続き進行しようとするときも、同様とする。」となっています。

 法定速度以下で走っているんだから、進路を譲る必要なんてない、という考え方は通用しないということですね。これは道路交通法第1条「目的」を読めば理解しやすいかもしれません。「この法律は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする。」ということなので、速度の遅い車両が速い車両に進路を譲ることもまた、交通の安全と円滑を図る上で必要なことだといえるのです。

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