「通ればOK」というわけではない
細かな部分まで基準に適合していないと合格できない車検
そもそも車検とは、一定期間ごとに国が行う検査です。車検で検査する項目は多いだけでなく、保安基準を満たしているか細かくチェックします。もちろん、法律で定められている保安基準に適合しなければ合格することはできません。
また、車検は検査時点におけるクルマの安全面や公害防止面が基準に適合しているかどうか検査するものとなっています。そのため、次の車検までの安全を保証するものではありません。
言い換えれば、車検が通れば次回の車検まで安全だと思うのは大きな間違いだということです。車検のときに問題がなかったとしても、時間の経過やクルマの保管環境などによって、故障したりサビの範囲が拡大してしまったりすることがあります。つまり、車検は問題なく通ったものの、経年劣化や環境の影響によっては、車検後すぐにクルマが保安基準を満たさなくなることもあるということです。そのため、日常点検や定期点検は欠かさずに実施しておきましょう。
安全に乗り続けるために……
長期間にわたり放置されたクルマや事故車など、ボロボロになってしまったクルマでも、法律に定められている保安基準を満たせば車検に合格することができます。ただし、車検に合格できたとしても、安全に乗り続けられるかどうかは、その後の点検・整備やメンテナンス次第です。
周囲から見ればボロボロに見えるクルマでも、思い入れがあったり、どうしても乗り続けたいという強い思いがあったりする場合は、多額の費用をかけてでも乗り続けたいものです。クルマを安全に乗り続けるためには、ボロボロのクルマでも新しいクルマでもメンテナンスや整備、定期点検や部品交換などの手入れを継続することが何よりも重要なポイントといえるでしょう。