この記事をまとめると
■2023年から道路に緑色の「車両誘導線」が導入されている
■片側通行の高速道路でワイヤーロープ式防護柵に衝突するのを避けるために導入された
■道路状況も日々進化するので道路に関する情報にもアンテナを張ることが重要
通行帯の右寄りに引かれている緑の線「車両誘導線」とは?
道路には、車両通行帯や速度をはじめ、さまざまな線や文字がペイントされています。では、2023年から道路のペイントに新たに追加された緑の「車両誘導線」をご存知でしょうか。今回は、道路に引かれた謎の緑の線「車両誘導線」とは何なのか、誕生した背景や通り方について解説します。
車両誘導線とは、車両通行帯の中央からやや右寄りに引かれている緑の線です。突然現れた車両通行帯の右寄りの緑の線に困惑するドライバーも多く、どのように通るのが正解なのかわからないまま通り過ぎてしまうこともあるでしょう。
では、どのように通過するのが正解なのでしょうか。
車両誘導線は、跨いで走行するのが正しい通行方法です。つまり、運転席(右ハンドル車の場合)で緑の線を踏んでとおる形が正解となります。
また、車両誘導線には実線と破線の2タイプがあり、いずれも線を跨いで通行します。余談ではありますが、緑の「車両誘導線」の幅は200mm。実線の場合は誘導線区間内に線が引かれ、破線の場合は線80m+間隔40mのワンセットで区間内に線が引かれます。
車両誘導線が引かれるようになった理由
車両誘導線は、通行位置を安定させ、道路の中央にあるワイヤーロープ式防護柵への接触事故防止に役立っています。
高速道路では、対向車線への飛び出しによる正面衝突事故を防止するために、ワイヤーロープ式防護柵の設置が進められました。ワイヤーロープ式防護柵により、対向車線への飛び出し事故件数は減少したものの、ワイヤーロープに接触する事故が増えました。
この対向車線への飛び出し防止のために設置されているワイヤーロープ式防護柵への追突防止のために、緑の「車両誘導線」が引かれることになったのです。