20代の女性ルーキー3人が全日本ジムカーナに参戦! いまオートマ車両が戦うクラスが熱い!! (2/2ページ)

これからの成長に期待大!

 こうしてルーキードライバーにとって三者三様の開幕戦となったが、翌17日に行われた第2戦では、3名ともに素晴らしい走りを披露していた。

 この日のコースは前日とは異なる設定となっていたのだが、第1ヒートでTeam EASTの吉川選手が女性ドライバーの最上位となる1分35秒601をマーク。一方、第1ヒートでミスコースを演じていたTeam E&Wの芳賀選手も、「1本目は最初にミスをしてそこから焦ってしまいましたが、2本目は気持ちを切り替えて突っ込み過ぎないように走りました。タイムを残せて良かった」と語るように、第2ヒートでは1分33秒104をマークし、2戦連続で女性ドライバーの最上位となる5位でフィニッシュした。

 これに続いて「金曜日まで迷走していたんですけど、今日は何も考えずに走ったら上手くいきました」と語るようにTeam EASTの吉川選手も第2ヒートで1分34秒229と自己ベストを更新して6位で完走したほか、第1ヒートで1分44秒079に出遅れていたTeam WESTの東選手も、「1本目にできなかったことを2本目にアジャストすることができました。気持ちよく走れました」と語るように、第2ヒートで1分35秒868と大幅なタイムアップにより7位で完走している。

 ちなみにマスタードライバーに目を向けると、第2ヒートで1分27秒862をマークしたTeam WESTの高屋選手がCP2の初優勝を獲得したほか、第2ヒートで1分29秒081をマークしたTeam EASTの河本選手が3位で表彰台を獲得。第2ヒートで1分30秒578をマークしたTeam E&Wの有田選手も4位でフィニッシュした。

「自分自身、リズムよく走れました。東選手も走るたびによくなっていましたからね。第1戦はミスコースがあって悔しい思いをしたけれど、第2戦は楽しく走れたようなので良かったと思います」とTeam WESTの高屋選手が語ると、Team E&Wの有田選手も「自分はあくまでもルーキードライバーのサポートなんですけど、河本選手に差をつけられましたね。第1戦では第2ヒートでセッティングを変えたことが裏目に出てしまいましたが、芳賀選手は走るたびによくなっていたのでよかったと思います」とコメント。

 さらに、Team EASTの河本選手も「1本目でミスコースをしていたのでマスタードライバーとしてお手本を示すことができなかったんですけど、なんとか2本目でタイムを出せたのでほっとしました。それに吉川選手はもてぎに来てから2回、浮き沈みがありましたが、ピークで終われましたので良かった。このもてぎ戦を通じてルーキーの3名は第2戦で一気にタイムアップしたので良かったと思います」と語る。

 モータースポーツの初心者にとって、アクセルを全開にしたり、ブレーキをロックさせるほど強く踏み込むことは、男女を問わず難しいことだが、全日本ジムカーナ選手権にデビューしたCP2の3名は、ルーキーながら積極的な走りを披露していた。しかも、まったくタイプの異なるドライビングだが、3名ともに第2戦の第2ヒートでタイムアップを果たすなど、着実にスキルアップを果たしていたことも印象深い。

 完熟歩行でマスタードライバーと真剣な表情でコースをチェックしたり、スタート前には筆者が撮影していることに気が付かないほど、イメージトレーニングに集中するなど、彼女たちのジムカーナへの取り組み方は本格的だ。その一方で、競技が終わった後の晴れやかな表情はとても清々しい。

 このTeam CP2の活動はSNSや動画サイトを通じて随時、リポートされていく予定となっているので、3名のルーキードライバーがいかに成長していくのか、その動向に注目したい。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
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登山
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