この記事をまとめると
■3月21日、六本木にて「NISSAN FORMULA E ROPPONGI CIRCUIT」が開催された
■小池東京都知事、日産自動車の星野副社長、乃木坂48の元メンバー白石麻衣さんが登壇
■登壇者はそれぞれフォーミュラEに対する意気込みなどを語った
六本木が一夜限りのサーキットに!
きたる3月30日は、日本のモータースポーツ史を語るうえで欠かせない歴史的な1日となるだろう。なぜならば、2014年から始まった世界最速のEVレース、「FIA フォーミュラE世界選手権(以下:フォーミュラE)」の、ラウンド5のステージとして日本がその会場に選ばれたからだ(2024年は世界各国で全16戦が開催される)。しかもその場所は、東京ビッグサイトなどがある東京臨海エリアという東京都心。日本ではほかに類を見ない一般公道がサーキットになるのだ。
これは非常に大きなニュースだ。なぜなら、”公道を封鎖して自動車を使うレース”としては、日本の歴史上初の試みとなるからだ(ラリーやカートでは過去に実証済みだが性質が違うので除く)。このフォーミュラEの公道開催が今後、日本のモータースポーツ発展の起爆剤となってくれることを切に願いたい。
さて、そんなフォーミュラEには日本からは唯一、日産が参戦していることも注目すべきポイントだ(2025年からヤマハ発動機も参戦予定)。電気自動車「リーフ」を市販している同社は、まさに「電気の日産」と呼ぶに相応しい、EV界のパイオニア的存在といっても過言ではないだろう。
また、今回のレースでは日産が公式レースパートナーにも就いていることから、当日のレースへ向けてさまざまなPR活動も行なっている。そのひとつが、3月21日に開催された記念イベント、「NISSAN FORMULA E ROPPONGI CIRCUIT」だ。
同イベントには、舞台となる東京都の顔である小池百合子東京知事(以下:小池都知事)、日産自動車執行役副社長を務める星野朝子氏(以下:星野副社長)、そして乃木坂46の元メンバー、「まいやん」としてお馴染みの女優、白石麻衣さんが登場。整理券を手に入れたラッキーな来場者たちからは歓声が上がった。
小池都知事はステージ上で、「世界がひとつとなって取り組んでいる脱炭素化については、東京都としても当然見過ごせない問題となっている。都としては脱炭素化に向けてはモビリティの分野に着目しており、2030年までに都内で新車販売される乗用車を非ガソリン化する目標を掲げ、引き続きさまざまな政策を実施していきたい」と語った。また、「日本勢として唯一の参戦となる日産には、日本での開催は”地元開催”ということもあるので、今回のレースはぜひトップチェッカーを目指して頑張ってほしい」とエールを送った。
星野副社長からは、「日産は電気自動車のパイオニアです。同社では、2011年に販売された電気自動車「リーフ」で蓄積した160億km分の走行データを所有しているので、それらのデータをフォーミュラEのマシンにフィードバックして戦っています。また、このレースはただアクセルを踏んで速く走ればいいというものではなく、ブレーキによる回生や充電量などを考えながら走るという頭脳戦でもあるのが特徴です。そして、ここで得たノウハウやメカニズムは、実際に市販車のサクラやアリア、リーフといった日産のBEVに受け継がれています。まさにレース現場から生まれたクルマともいえます。まだ、EVに乗ったことがない人は、ぜひ日産の電気自動車に乗ってみて、EVの楽しさを体感してみてください」と語った。