「フィアット500が水没した!?」と思ったらまさかのボート! しかもガチヨットメーカーが設計して一般販売もしている!! (2/2ページ)

実車のような内装デザイン、ハイグレードオーディオも装備

 インテリアに目を向けてみると、海の上は走るとあってさすがに実車パーツの流用はありませんが、小径ハンドルのセンターにはしっかりフィアットのエンブレムが光っています。また、500のポップな雰囲気に通じるシートのデザインや、この手のプレジャーボートでは珍しいハイグレードのオーディオシステムなど、高級ヨット並みの装備といえるでしょう。

 ちなみに、床やサイドの手すりなどは本物のチーク材を使っているとのことで、このあたりもセンスの良さを感じずにはいられません。

 さらに、海の上でのアクティビティを広げてくれるアプローチデッキをボディ後端に装備。ダイビングやトローリングだって楽しめるでしょう。

 また、洋上を駆ける姿を見ても、マーキュリーのウォータージェットでそれなりに速そうな雰囲気。船体断面はトリマラン、すなわち3本のハル(水に浸かる部分)を持ち、船底の空気層が適度なクッション性を発揮するので、500のボートにはぴったりなスタイルかと。

 また、この船底形状は横滑りしづらく、直進安定性も高いとのことですから、船としての性能もそれなりに高そうです。パワーは40馬力、最高速度21ノット(39km/h)、オプションで115馬力のエンジンも用意されていますが、タンク容量が70リッターと比較的少なめなので、さほど遠くまでは行けそうにありません。

 さて、気になるお値段ですがベーシックとされるヨーロッパ仕様で10万ドル(およそ1500万円)程度とされ、よりパワフルなエンジンを積んだ北米仕様は13万ドル(およそ1950万円)とのこと。

 陸上の500より値が張るものですが、やっぱりカワイイはプライスレス。それでも、500好きなビリオネアたちがこぞって購入しているようですから、なるほどカワイイパワー恐るべしといったところでしょう(笑)。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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