AT車ならドライブモードで簡単に燃費向上できるけど…… ガソリンがまだまだ高いいま「MT車」で燃料を節約するコツ5つを紹介! (2/2ページ)

アクセルオフによる燃料カットゾーンを上手く使う!

 4つめは、燃料カットゾーンを長く取るように心がけること。AT車でもMT車でも、早めにアクセルペダルをオフしてなるべく惰性で走りながら減速することが、燃費アップに効くということは多くの人が知っていると思います。ただ、いつまでもダラダラと減速を続けて、ギリギリのところで最後の最後にようやくブレーキペダルを踏むほうが燃費がいいと思っている人もいるのではないでしょうか。

 確かに、減速し始めでまだ回転数が高めのときは、燃料カットといって自動的に燃料の供給が停止されるので、燃費アップに効果的です。でも、だんだんエンジン回転数が低くなり、1200回転前後になると、今度はエンジンをまわすために必要な程度の燃料が再び供給されるため、燃料を使ってしまいます。なので、減速時はいつまでもダラダラとアクセルオフを続けるのではなく、回転数が1200回転を切りそうになったらクラッチを切りブレーキを踏んでスッと停止したほうが、燃料消費の無駄をなくせるのです。

 5つめは、いくら高めのギヤで走っているといっても、速度は控えめにすること。MT車でも、やはり速度の出し過ぎは燃費悪化につながります。省エネルギーセンターのデータによれば、高速道路で速度を10km/h上げるだけで、燃料を約10%も多く消費してしまいます。速度は控えめにし、速度変動を最小限に抑えながら巡航できる距離をできるだけ長く取るように心がけましょう。

 省エネルギーセンターのデータでは、2.5リッターミニバンで80km/hで走行した際のテストで、1分間に3.3回の速度変動があると燃料消費量が約20%悪化し、1分間に5回の速度変動があると約40%悪化すると出ています。

 ということでMT車では、シフト操作の際にエンジン音がブンと大きくならず、ガックンという振動もないような、スムースな運転が燃費アップにもいいということになります。この運転は同乗者にも優しくクルマを傷めることもなくなるので、コツコツと練習して燃費アップもスマートなMT車の運転もマスターしちゃいましょう。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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