取りまわしや運転支援は選択の要
わからないが、現時点で私が「そういった条件に合致しているのではないか?」と考えるのは以下の3車種だ。
まず、現行型スズキ・スイフトだ。中間グレードであるMX HYBRIDを選べば車両価格は192万2800円。総額で考えても200万円ちょいでなんとかなるだろう。
そして、過去に私が数々乗ってきたポンコツ中古輸入車各位と違ってしょっちゅう壊れることなど恐らくなく、ボディサイズも安定の全長3860mm×全幅1695mm×全高1500mm。
ブラインドスポットモニターなどを含む運転支援システムはばっちり標準装備であり、WLTCモード燃費は24.5km/L。実際はもう少し低い数値になるかもしれないが、レギュラーガソリンで20km/Lぐらい走ってくれれば十分以上である。
それでいて従来型以上にシュアで気持ちのいい走りは、元エンスージアストである70代の私を大いに満足させてくれるに違いない。
内外装デザインも、とくにしゃれているとは感じないが、まぁ及第点ではある。うむ、やはりスイフトがいいんじゃないか? いや、そうに違いない! と、現時点の私は思う。
次は、マツダ・MAZDA3ファストバック XDプロアクティブだ。
「現行型のスイフトがいいんじゃないか?」と確信しかけた私ではあったが、「内外装デザインが及第点でしかない」という部分に若干の引っかかりも覚える。やはり、なんだかんだで美しいクルマに乗りたいのだ。いつまでたっても、いくつになっても。
そう考えると、ベストはフェラーリのディーノ246GTを買うことなのだが、あれは大富豪老人にならないと買えない代物なので、セカンドベストは「MAZDA3ファストバックの中古車」だろうか。
中古であれば、走行3万km台ぐらいのXDプロアクティブを今であれば総額180万円ぐらいで買うことができる。
ディーノほどではないにしても内外装の美しさに何ら不満はなく、走りもまずまずステキだ。そして2019年式の場合、XDプロアクティブは比較的安価な軽油にてWLTCモード値で19.8km/L走ってくれる。
ボディサイズは全長4460mm×全幅1795mm×全高1440mmと、とくに全幅が私の想定よりも若干幅広く、なおかつ後方視界がいまひとつな点が気になるが、ブラインドスポットモニターやバックモニターなどの補助を得ながら使えば大きな問題はないはず。
「うむ、やはりMAZDA3ファストバックの中古車がいいんじゃないか? いや、そうに違いない!」と、現時点の私は思う。
「MAZDA3ファストバックの中古車がいいんじゃないか?」と確信しかけた私ではあったが、「後方視界がいまひとつ」という部分に若干の引っかかりも覚える。やはり、年を取ると何かと危ないからだ。そして燃費も、できればもうひと声ほしいというのが正直なところだ。終車活マンとしては。
最後は、現行型日産ノートだ。
ご承知のとおり現行型ノートの前期型は、内外装のデザインやあしらいがかなりしゃれている。シルバー系のボディ色だとやや地味にも感じるが、前期型のイメージカラーである「ビビットブルー」や、鮮やかな「ガーネットレッド」あたりを選べばかなりいい感じだ。
ボディサイズは全長4045mm×全幅1695mm×全高1520mmという70代にやさしい寸法で、上級グレードである「X」であれば各種装備や運転支援システムも充実。そして、ご承知のとおり1.2リッター直3ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたe-POWERがもたらす走りは活発で楽しい。
初期型は乗り味がやや硬い印象もあったが許容範囲内ではあり、中古車となったいまではこなれた乗り心地になっている可能性もある。それでいてWLTCモード燃費は28.4km/L。さすがにトヨタ・ヤリス ハイブリッドの燃費には敵わないが、まぁこのぐらい走ってくれれば普通に御の字である。
そんな現行型日産 ノート Xの走行1万km台ぐらいの中古車はいま、総額160万円ぐらいから狙うことができる。……うむ、私にとっての終のクルマはこれしかない! のかもしれない!
まぁ2044年のクルマ社会がどうなっているのかは見当もつかないため、なんの不安もないといえば嘘になる。だが少なくとも現時点の目線で見た場合には「現行型ノート Xの中古車」という素晴らしい選択肢があることがわかったことにより、私の老いへの不安はおおよそ消滅した。
ビビットブルーかガーネットレッドのノートXがある生活を満喫したあとであれば、私は笑顔で運転免許を返納できるだろう。