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ぶん回したときの快感たるや筆舌に尽くしがたい! もはや絶滅寸前の9000rpm付近まで回るエンジン搭載車たち (1/2ページ)

ぶん回したときの快感たるや筆舌に尽くしがたい! もはや絶滅寸前の9000rpm付近まで回るエンジン搭載車たち

この記事をまとめると

■最近のクルマはエコ指向でありエンジンも低回転重視なものが多くつまらない

■一気に吹き上がる「超高回転型エンジン」を搭載したスポーツカーの魅力は永遠だ

■エコドライブ全盛のいま、どんなクルマを選べば「9000rpmの世界」を堪能できるかを探った

いまや激レアとなった高回転型ユニットを搭載するスポーツカー

 近頃「クルマでスピードを出す」という行為はあまり流行っていないが、それと同様に流行っていないのが「エンジンを高回転域まで上げて走る」という行為だ。エコドライブを意識して2000rpm以下ぐらいでユルユル走っているクルマには路上でしばしば遭遇するが、バオーンッ! と回転数を派手に上げながら走るクルマと遭遇する機会は、いまや稀である。

 かくいう筆者もよく考えてみれば、昨年12月に購入した愛車のエンジンを4000rpm以上まで回した記憶がない。

 だがしかし……、超高回転域まで滑らかに、そして一気呵成に吹き上がる「超高回転型エンジン」を搭載したスポーツカーの魅力は永遠である。スポーツカーのエンジンたるもの、できれば9000rpmぐらいまで回ってほしい。仮にピークパワーや最大トルクはもっと下のバンドで発生するとしても、やはりたまには回したいのだ。おサイフにも環境にもよろしくはないことはわかっている。だがこれはもう情念とアートの世界の話なので、そういった理屈は役に立たない。「意味もなく回したい!」のである。たまにではあるが。

 であるならば、低回転エコドライブ全盛のいま、どんなクルマを選べば「9000rpmの世界」を堪能できるのか、探してみることにしよう。

 まず考えられるのは、スズキ・カプチーノの中古車だろうか。残念ながら9000rpmには若干届かないものの、レッドゾーンは8500rpmからであり、レブリミットは8800rpm。

 軽自動車としては十分立派な数値であり、着座位置の低さがもたらすスピード感も相まって、ときおり8500rpmのレッドゾーンまでブンまわすことができる「カプチーノがある生活」というのは、非常に魅力的であるように思える。

 レブリミットにしょっちゅう当てていると恐らくエンジンが壊れるので、そこは注意しなければならないが、いずれにせよカプチーノのK6Aエンジンはアーティスティックだ。

 カプチーノの8500~8800rpmでも十分素晴らしいとは思うものの、「自分はやはり9000rpmの世界へと旅立ちたい!」というのであれば、手近なところではマツダRX-8だろうか。ご承知のとおり、2008年3月のマイナーチェンジ以降はすべてのグレードの13Bエンジンが6ポート化され、レッドゾーンは8500rpmからとなり、そしてレブリミットは9000rpmとなった。

 あまり回しすぎると壊れるような気がしないでもないが、しっかり整備したうえで、ウルトラスムースなロータリーエンジンを「たまに9000rpmまでまわす」という行為は最高の愉悦となろう。

 また、2008年3月以降のRX-8のレッドゾーンは可変式であり、タコメーター内にバーグラフで示されるレッドゾーンが、エンジンの暖機状況に応じて5000rpm→7000rpm→9000rpmと変化していくのも愛おしいポイントだ。

 最近はすっかり中古車相場が高騰してしまったが、当然ながらホンダS2000も「9000rpmの世界」を堪能できる国産車だ。

 ホンダ S2000について、いまさら多くの説明は必要あるまい。本田技研工業の創立50周年企画として作られた、ほとんど専用部品の塊といえる珠玉のFRオープンスポーツである。そして、前期型に搭載されたF20C型2リッター直4DOHC VTECエンジンは8300rpmで250馬力の最高出力を発生するが、レブリミットは9000rpm。

 これもしょっちゅうレブリミットに当てるのはどうかと思うが、たまにはレッドゾーンが始まる8000rpmまでF20Cの回転を上げてやり、そしてごくたまに9000rpmまで回して“達成感”のようなものを味わいたいものである。

 なお、2005年にはストロークを90.7mmまで延長することで2.2リッター化した「F22C」に変更され、レブリミットは8000rpmとなった。とはいえよく考えてみれば8000rpmでも十分以上であり、そもそもF22Cでも高回転域の痛快な伸びは決してスポイルされていない。そのため、後期型を選ぶのもまったく悪くない話である。

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