この記事をまとめると
■中古車市場に発売されたばかりの新車が出ているのを見かける
■新車を手放すことになった経緯やオーナーのタイプを紹介する
■多くの場合はライフスタイルの「変化」が影響しているが、お金持ちの場合はその限りではない
新車を手放すことになる最大の理由は「変化」
「そういえばコレ、つい先日発売されたばかりのモデルだよな……」というクルマが、ソッコーで中古車市場に流れてくることがある。いや「ことがある」というより、最近はいわゆる転売ヤーの暗躍により「しょっちゅうある」に変わっているかもしれないが。
また、ディーラーが販売ノルマ達成のために新車を大量に自社登録し、それが未使用車(昔でいう新古車)として中古車市場に流れてくるというのも、相変わらず多いはずだ。
だがそれ以外、つまり転売ヤーと未使用車を除いて考えた場合、人が「買ったばかりの新車」をとっとと手放してしまう理由は、果たして何なのだろうか?
理由のひとつには「ライフスタイルが急激に大きく変化してしまったから」というのがあるだろう。もちろん結婚や出産、年老いた親と同居することになったなどは「そんなのは事前にわかってたはずでしょ! 物事の詰めとプランニングが甘すぎる!」であるため、何の理由にも言い訳にもならない。だがたとえば、「いきなりの転勤辞令」というのは、買ったばかりの新車を手放す理由としてあり得る。
東京本社から大分支社などへ転勤する場合は、「むしろマイカー保有は必須!」になるわけだが、逆に大分支社から、何らかの社内事情により急きょ東京本社勤務を命じられたら? しかも家賃補助などの住宅手当がない、もしくはきわめて手薄い会社に勤めているとしたら?
……誠に遺憾ではあろうが、大分のディーラーで買ったばかりのホンダ・シビックタイプRを売却しない限り、家賃と物価、そして月極駐車場代も高い東京では生活できない可能性が高い。それゆえ、涙をのんで走行0.3万kmのシビックタイプRを手放すのだ。
また、先ほど否定した「年老いた親と同居することになった」という場合でも、何らかの予期せぬ大病などが親御さんにいきなり発覚した場合には、泣く泣くGR86 RZを手放し、代わりにヴォクシーを購入することだってあるだろう。
そのほかの理由としては「維持費が払えなくなったから」というのもあり得る。ご承知のとおり、クルマは本体価格のほかにもさまざまな維持費用がかかるため、それを払えそうもない状況となったならば、残念ながらクルマを手放すしかないのだ。
といってもクルマの維持費というのは購入前から(ある程度)読めるものであるため、「新車を買ったけど、やっぱり維持費が払えないことがわかったので、3カ月で手放しちゃいました」というような人に対しては「……バカなのか? 君は、バカな人なのか?」という以外にかけるべき言葉はない。