ガソリン車に対するメリットも多い電気自動車
スバルは高い技術力を備えたメーカーで、SUVのフォレスターから高性能スポーツセダンのWRX S4まで、車種を多彩に用意している。
このなかでとくに環境性能の優れた車種として注目されるのが、電気自動車のソルテラだ。エンジンを搭載せず、充電された電気でモーターを駆動するため、走行段階では二酸化炭素や排出ガスを発生させない。したがって、太陽光や風力によって発電された電気でソルテラを走らせると、二酸化炭素の発生を完全に抑えられる。
電気自動車には、優れた環境性能以外にもさまざまなメリットがある。エンジンを搭載しないから、ノイズも格段に小さく静かに走る。深夜の住宅街で車庫入れを行うときも、周囲の迷惑になりにくい。走行段階で窒素酸化物や一酸化炭素を発生させないため、屋内の駐車場で移動させても、人体へのダメージが生じない。
さらにスバル車では、AWD(4輪駆動)を中心に駆動力を綿密に制御して走行安定性を向上させており、モーター駆動ではさらに優れた効果を発揮する。モーターはエンジンよりも駆動力の増減を素早く行えるため、4輪独立ブレーキ制御も含めて、きわめて綿密な走りのコントロールが可能だ。
危険を避ける操作も正確で、スバルが重視する安全性を一層引き上げている。ソルテラは、エンジンを搭載する従来のクルマでは得られない走行性能を発揮する。
給油所(ガソリンスタンド)に出かける必要がないことも電気自動車のメリットだ。とくに最近は、燃費の向上などによって給油所の数が減った。1994年には、全国に6万カ所以上の給油所があったが、いまは約2万8000カ所だから、30年前の半分以下だ。読者の皆さんも、以前に比べて自宅周辺の給油所が少なくなり、給油が面倒になったことを実感しておられると思う。
その点で電気自動車ならわざわざ出かけずとも手軽に充電できる。時間と燃料代を費やして給油所まで出かける必要はない。
ソルテラの場合、総電力量が71.4kWhに達する駆動用リチウムイオン電池を搭載するため、満充電でAWDのET-HSが487km、2WDのET-SSであれば567kmを走行できる。車庫で充電して、遠方まで出かけられるのだ。