車名を知らなくても「タカとユージ」のクルマといえば誰もがわかった! 「あぶない刑事」で一気にメジャー化した2代目レパード (2/2ページ)

販売じゃソアラに惨敗も人気は高い2代目「レパード」

■2代目「レパード」は走りのよさをアピールして差別化を図る

 その雪辱を晴らすべく、2代目の「F31型レパード」では、ブルーバードより車格が高く、GTカーとして高い評価を得ていた「スカイライン(R31型)」をベースとして走りのよさをアピール。ソアラとの差別化を図りました。

 初代では明らかに格で負けていたエンジンは、「セドリック/グロリア」に日本で初めて搭載されたというV型6気筒の「VG型」を全ラインアップに採用。パワーではライバルのソアラに搭載の「7M-GTEU」に少し劣りますが、V型という先進性を武器に正面から組み合いました。

 足まわりは前がマクファーソンストラット、後ろがセミトレーリングアームとなっていて、これもソアラの4輪ダブルウイッシュボーン+エアサスという贅沢な内容に、カタログスペック上では大きく後れを取りましたが、スカイライン譲りの電子制御サスペンションを採用し、実際の走りではむしろ高い評価を得ていました。

 しかし、先代で装備の先進性や充実で販売台数を大きく伸ばして勢いをつけたソアラは、2代目でさらに先進装備の充実に力を入れ、外観のデザインも内装のクオリティもまた一段と高めており、その地位をさらに確かなものとしていました。

 対するレパードは、内容の充実を図り、前述の「あぶない刑事」の人気も手伝って先代よりも善戦したように感じましたが、2代目ソアラの新車登録台数14万に対してレパードは4万弱と、まるで比較にならない結果となってしまいました。

 ちなみにもう一方のライバルであった「ホンダ・レジェンド(KA型)」の登録台数は約4万7000台と、こちらにも後れを取るカタチでした。

■現在の人気と中古車相場はどんな感じ?

 2024年3月現在の「F31型レパード」の中古車の販売状況をざっと見まわしてみましょう。台数自体はけっして多くはありません。

 ソアラと比較すると半分かそれ以下という比率です。

 価格はおおよそ200万〜350万円というのが相場なようですが、なかには程度がよく希少なフルオプション装着車などが500万円近いプライスを付けている個体もあるようです。これもソアラと比べてみたところ、だいたい同じ価格帯で販売されています。

 値付けに大きな差は感じませんが、おそらくソアラのほうがよく流れているようです。

 状況から推察すると、広い層に支持されているソアラに対し、レパードのほうは限られたこだわりの強い層に支持されているように見受けられ、購入時はじっくり選んであまり手放さないという傾向を感じます。

 また、ミーティングなどでは、新車のようなピカピカのソアラ3.0リミテッドに人が群がるシーンが見られたりしますが、レパードの方はまんべんなく「懐かしい!」という表情を浮かべた少しヤンチャな人たちがしげしげとなかをのぞき込んだりする姿が散見されます。

 余談ですが、レパードのうちの何割かのクルマのリヤウインドウの奥には紫色のパトランプが置かれているのが見られます。これはやはり「タカ&ユージ」の影響でしょう。


往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

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スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
趣味
釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
好きな有名人
猪木 寛至(アントニオ猪木)/空海/マイケルジャクソン

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