インテリアパーツであっても信頼できるブランドを選ぶ!
FRP(カーボン)製ボンネット
これについては、その品物自体がダメなのではなく、固定方法に問題があるケースをたまに見掛けるので注意して欲しいという話です。
純正のボンネットは鋼板でできているので、走行の風圧でも歪んだりすることはほぼありませんが、社外のFRPやカーボン製のボンネットの場合は軽量化の目的もあって、純正ほどの強度が持たされていないモノも多いようです。
これを純正の真ん中のキャッチだけの固定で使用すると、高い速度域では角がめくれ上がってしまう恐れがあります。たいていは速度が下がれば弾力で元に戻りますが、向かい風などで風圧が高まった場合はめくれが大きくなってキャッチの付け根からモゲてしまうこともあり得ます。アレだけの面積の板がめくれてしまうと、いくら軽量とはいえ、フロントガラスを割ってしまうくらいの衝撃になることもあります。しかも前方の視界はほぼゼロになり、危険極まります。
もしFRPやカーボン製のボンネットでサーキット走行する場合は、前の両脇付近で追加固定するための「ボンネットピン」を必ず装着しましょう。
メーカー不明のステアリングホイール
操作系のパーツでは、ステアリングホイールの強度が問題になる場合があります。有名メーカーの品であれば、強度的にサーキットの使用で問題が出ることはないと思いますが、WEBショップなどで販売されているメーカー不明の品物は、強度計算などしていない可能性がそれなりにあると思います。
サーキット走行では街乗りの何倍ものGが発生します。そのGに耐えながらコーナーリングのステアリング操作をおこなっているとき、ドライバーは無意識にハンドルで自身の体重を支えていることがけっこうあります。万が一その荷重に耐えられずにステアリングのスポークが折れてしまうようなことがあれば、クルマは操作不能になってしまいます。
これも、サーキットを走るときだけでもしっかりとした強度を持った製品を使うようにしましょう。
LEDテープなどの後付けイルミネーション
街乗りで個性のアピールをしたいということで、ボンネットとヘッドライトの隙間やサイドシルの下の方などにLEDのイルミネーションを追加している車両を街中ではたまに見掛けますが、サーキット走行では脱落の恐れがあるので外しておきましょう。事前の車検がある走行会なら間違いなく外して欲しいといわれると思いますが、ほかの参加者に迷惑を掛けることになる前に外しておいたほうがいいと思います。
自作のラッピング
これはパーツではありませんが、カッティングシートやバイナルなどを自分で入手して、自力で施工した場合は、サーキット走行の激しい風圧で剥がれないように、端をガムテープなどで押さえておくことを勧めます。これもボンネットと同様に視界を妨げる恐れがあるので危険です。
サーキットでは、街なかとは桁の違う激しい風圧や強いGなどの大きな負荷がクルマの各部に掛かります。それを踏まえないで安易に自分の判断でパーツを装着して走行してしまうと、自分だけでなくほかの参加者に迷惑を掛けてしまうこともあり得ます。サーキットは公道とは異なり保険も適用されませんので、自分の非が原因でトラブルを生んでしまわないように、十分強度などを検討したうえで装着するようにしましょう。
※記事内の画像は全てイメージです