この記事をまとめると
■ホンダコレクションホールが2024年3月1日にリニューアルオープンした
■展示方法を変更し、数を絞ってよりホンダの歴史が感じ取れる演出となっている
■展示フロアの各所に音声ストーリーガイドを聞くことができる設備を導入した
世界一のホンダ専門ミュージアムが生まれ変わった!
栃木県芳賀郡にある「モビリティリゾートもてぎ(旧名:ツインリンクもてぎ)」は、1997年にホンダによってつくられたモビリティテーマパーク。国際レベルのレースが開催されるサーキットである「ロードコース」のほか、カートなどを楽しめるショートコースや交通教育センターもあり、ホテルやキャンプ場などさまざまな施設があることで知られている。
自然を活かした「ハローウッズの森」や、森感覚アスレチック「DOKIDOKI」、室内型の巨大ネットの森「SUMIKA」などは子ども連れのファミリーレジャーに人気。2024年3月8日には、新たに「空のアスレチックひろば KONOMI」がオープンするなど、モータースポーツ以外にも楽しめるのが、いまの「モビリティリゾートもてぎ」というわけだ。
そんなモビリティリゾートもてぎにおいて、開業直後の1998年に、ホンダの創立50周年を記念してつくられたのが『ホンダコレクションホール』である。名前のとおり、過去のホンダ車がところ狭しと並んでいる様子は、まさにコレクターの保存庫に紛れ込んだような雰囲気。ホンダファンにはよく知られたマニア心を刺激する空間だった。
「だった」と、過去形で書いたのはワケがある。2年以上の構想を経て、ホンダコレクションホールが大変身を遂げたからだ。2024年3月1日にリニューアルオープンした、新生ホンダコレクションホールは、ホンダの夢と挑戦の歴史を肌で感じることのできる空間へと変身した。開館から25年を経て、収蔵庫からミュージアムに進化を遂げたともいえる。
そのコンセプトは、『創業から現代、そして未来へ広がり続けるHondaの紡いできた“夢と挑戦の物語”を通して普遍のフィロソフィーを伝承する施設』というもの。フロアごとに時代を区切り、そこに厳選した車両や製品を並べたホンダのミュージアムといえる展示になったと表現するとイメージが湧くだろうか。
あらためて、新生ホンダコレクションホールに入ると、まずはホンダの創業者である本田宗一郎氏による「夢」という文字が出迎えてくれる。その奥に見えるのはホンダの原点といえるレーシングマシン(初期のF1)や最初の乗用車であるホンダスポーツなど、その奥には2023年のジャパンモビリティショーで長蛇の列を作ったホンダジェットエリートIIの実物大モックアップが置かれ、そのキャビンを体験することができる。