お初の人も経験者もホンダファンなら行かねばならぬ! 生まれ変わったホンダ・コレクションホールの充実っぷりがヤバい (2/2ページ)

貴重なマシンがいままで以上に間近に見られる!

 ホンダの夢と挑戦の物語を示す展示フロアは2階からはじまる。

 2階南フロアは「創業~1970年代」、2階北フロアは「1970年代~1985年前後」、3階南フロアは「1985年前後~2000年前後」、そして3回北フロアが「2000年前後から未来」といった風に明確に時系列で区切られている。

 非常に多岐にわたった展示となっているが、独断と偏見で注目の展示車両をピックアップすると、2階南フロアでは最初の四輪車であるT360、2階北フロアではマクラーレンやロータスといった第二期F1マシン群、3階南フロアではNSX-RやNRといった伝説の市販車、そして3階北フロアでは人型ロボットASIMOとそのルーツになるプロトタイプたちだろうか。

 いずれにしても、展示車両や製品を厳選することでゆったりとした展示になっているのはリニューアル前との大きな違いだ。従来のホンダコレクションホールでは、お目当てのバイクやクルマに一直線で向かっていくという見方もあったかもしれないが、リニューアル後は、2階から時系列で見ていくことをおすすめしたい。

 ちなみに、2階南フロアを入ったところには、本田宗一郎氏が最初に作ったエンジン付き自転車の燃料タンクとして流用された「湯たんぽ」が飾られている。そして3階北フロアの最後のエリアは、座ったまま動くことのできる次世代モビリティ「UNI-ONE」の試乗体験スペースとなっている。まさに、ホンダの夢と挑戦を一気通貫で見て楽しむことができる展示となっているのだ。

 新しくなったホンダコレクションホールを見てまわったのちに、コレクションホールという名前からイメージできないほど学びのある展示になっていることをリニューアルの担当者に伝えたところ、「あまりに従来と展示内容が変わるので、ホンダミュージアムへ改名しようかという意見もあったほどです」というくらい。

 ホンダのヒストリーとスピリットを体感する施設に生まれ変わった。子ども向けの電動カート組立体験なども用意されているので、親子で楽しむこともできるのはうれしい。

 なお、展示フロアの各所に音声ストーリーガイドをスマートフォンで楽しむためのQRコードが用意されている。周囲の迷惑にならないよう、ヘッドフォンやイヤホンを用意していくことはマストだ。

 また、スタッフによる60分程度のガイドツアー(午前午後1回・毎日開催)も用意されているので、そちらへの参加もおすすめしたい。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

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