この記事をまとめると
■かつて廃車は処分にお金を取られることが多かった
■最近ではお金になるのでいくらかで買い取ってもらえることが多い
■放置車両は放置のされ方によっては簡単に処分できない場合がある
役目がある場合も!? いろいろな放置車両たち
昨今の資材や原材料高騰によって、鉄くずの買取価格も上昇中。それゆえ、廃車体でも2〜3万円ぐらいで買ってくれるので、小遣い程度にはなるし、業者に依頼するにしても、以前のように廃車料は取られなくなっている。それでも放置車両を見かけるのはどういった理由なのだろうか。
まずあるのは、なんとなくそのままというもの。都会では空き地も減っているので放置する場所もないものの、地方では自宅敷地内に空き地があったりする。業者に廃車を依頼するにしてもすでに動かないし、邪魔でもないのでそのままという感じで、郊外の幹線道路脇でよく見かけるのがこのパターンだ。
そしてもうひとつ、地方でよく見かけるのが畑や田んぼの脇に置いてある廃車体。なんとなく放置しているのもあるだろうが、休憩所や物置として使われているのも多い。シートは付いているし、外が少々寒くてもガラス張りゆえ、車内は暖かいので休憩所としてはもってこいではある。
最後にあるのが盗難車だ。よく聞くパーツにバラして海外などに流すというだいそれたものではなくて、乗り捨て。換金目的ではなくてちょっと乗って捨てておしまいというもの。スクーターや自転車でもよく見かけるパターンである。これのやっかいな点は私有地に放置された場合で、民事不介入が原則な警察は対応してくれず、犯罪の一種だろうと思っても、それが証明できないとダメだったりする。
犯罪捜査の一環で、逆に警察が押収していく可能性は低いだろう。痛いが自費で撤去すればいいというわけでもなくて、他人のものなので勝手に処分できず、場合によってはクルマの所有者から訴えられることもある。弁護士を入れて対応するしかなくなり、とばっちり以外のなにものでもない事態になるのは考えものだ。
ただし、置いてある場所が公道であれば警察も含めた行政によって処分してもらえるので、問題なし。
そのほか、費用が取られる時代だと廃車にするのがもったいないので、ナンバーを外して捨てるということも多い。車体番号から持ち主は追えるが警察もそこまで熱心でなかったり、車体番号を削ってわからなくしている場合もある。
動かなくなったクルマというのは、巨大で大重量の鉄の塊に成り果てるだけに処分は大変。不法投棄はやめて欲しいものだ。