見どころは壊れるクルマたち!
西部警察といえば、マシンXやマシンRS 、スーパーZなどのスーパーマシンが活躍するカーアクションが見ものだが、筆者はそのようなカーアクションに華を添えるように朽ち果てていく、タクシー車両としての役目を終えた歴代セドリックやグロリアのスタンダードモデルによるカーアクションが大好きであった。
大都会シリーズはパートIIからアクションシーンが多く盛り込まれるようになった。渡哲也氏扮する城西署の黒岩部長刑事率いる「黒岩軍団」が活躍するのが大都会シリーズ、パートIIでは、松田優作氏も徳吉刑事役で出演しており、ハードボイルドアクションが毎週展開されていた。
パートIIで黒岩軍団のカーアクションで活躍していたのは、2代目後期型の日産セドリック。前期型はピニンファリーナのデザインを採用した流麗ボディを採用していたが、これが不評となり、後期型では当時アメリカ車で流行していた直線基調のアメリカ車風セダンスタイルに大変身した。
ただし、このセドリックはタクシーあがりというよりは、ドアの内張りやシートが真っ赤といった車両もあったので、元オーナーカーだったものが多かったようだ。このクルマは、当時を物語るホーンリングのついたステアリングとマニュアルコラムシフトにベンチシートといったスタイルであった。また、いまでも覚えているのが三菱ふそうのダンプカーとセドリックがぶつかりあうというカーチェイス。このシリーズの犯人のクルマは、ダンプが多かったように記憶している。
大都会はパートIIIでさらにアクションが際立つものとなった。それでもスーパーマシンはまだ登場せずに、カーアクション時には3代目日産セドリック&4代目日産グロリアあたりが大活躍していた。この時代になると使われる車両はタクシーとして使い終えたものが大半のように見えた。
そして、西部警察も、クラッシュするようなカーアクションで使われる車両は、230や330型セドリックやグロリアのタクシー車両であった。
それでは筆者はどこを楽しんでいたかというと、じつは筆者、大のマニュアルコラムシフトマニアなのである。これは、クルマ好きになったのも幼いころにタクシーのフロントベンチシートのシートバック部にかじりついて運転士さんの運転風景を見るのが大好きなのが大きく影響している。
そのため、大都会や西部警察の劇中で刑事に扮する有名俳優がマニュアルコラムシフトを操りシフトチェンジしているシーンを見るのが大好きだったのである。西部警察になると、コラムシフトでもATやフロアシフト車も目立つようになってきたが、それらはクラッシュするようなアクションではなかなか使われないので、激しくクラッシュするカーアクションではマニュアルコラムシフト車がメインとなっていて、とにかく楽しみであった。
大都会も西部警察もリアル放送から数えきれないほど何回も見ているのだが、毎回新たな発見があるので、今回もそれを楽しみに視聴を続けていきたい。