全車標準装備の嬉しいモデルも!
3台目は、ちょっと意外かもしれない、スバル・ソルテラ。ご存じのとおり、トヨタbZ4Xと兄弟車のBEVなんですが、bZ4Xには搭載されていないのに、ソルテラにはハンズオフ機能が搭載されているのです。スバルはアイサイトというカメラを使った運転支援技術が有名ですが、このソルテラではトヨタとの共同開発の名残りともいえる、Advanced Driveという名称となっていますが、0〜40km/hまでの間で一定の条件が整うと、ハンズオフ走行ができるようになっています。
これは渋滞時支援という名前がついているとおり、高速道路でのノロノロ渋滞のときに、ドライバーの負担を軽減し、追突事故などを防いてくれるもの。アクセルとブレーキのペダル操作を頻繁に行う必要がなくなり、さらにハンドルから手を離していられるということで、かなり疲労軽減にもつながります。
4台目は、輸入車でいち早くハンズオフ機能を搭載したBMWの3シリーズ。しかも標準装備というからすごいですね。BMWのシステムは3つの単眼カメラで車両周辺、長距離、中距離をそれぞれ監視して情報を取得し、ドライバーをサポートしてくれるのですが、車両だけでなく死角から飛び出してくる歩行者なども検知できるというから、かなり精度の高さを感じます。
名称としてはハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能ということで、高速道路を60km/h以下で走行中に、先行車がいる状態でACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)作動中という条件でハンズオフ走行が可能となっています。少し流れの速い渋滞まで対応してくれるので、作動範囲が広いところが魅力ですね。
5台目は、すでに販売が終わってしまいましたが、世界で初めて自動運転レベル3での型式認定を受けた、ホンダ・レジェンドを紹介したいと思います。こちらはハンズオフどころか、アイズオフ、つまりドライバーが前を見ていなくてもよいというところが未来的です。これは「Honda SENSING エリート」という機能で、条件付き自動運転車/限定領域での作動が可能となっています。
これまでの「自動運転レベル2」では事故などの際の責任はドライバーにありましたが、「自動運転レベル3」となると車両側に責任があるという大きな違いがあります。
そのため、レジェンドには従来とは比べものにならないほど充実したセンサーが搭載されています。LiDARが前後に5基、ミリ波レーダーが前後に5基、フロントウインドウには単眼カメラが2基。加えて高精度マップや準天頂衛星みちびきなども組み合わせて、緻密な情報管理と制御を行うことが可能となっています。このレジェンドでは約65〜125km/hの間でハンズオフのまま車線変更が可能なことも驚きですが、30km/h以下の渋滞時にはアイズオフも可能。
手足を離すのはもちろん、DVDを見ても、助手席の人の顔を見ながら会話をしても、レジェンドはしっかり走ってくれました。100台限定のリース販売のみとなっていましたが、「ついにここまできたか」と実感。
ここから、私たちが普通に購入できる車両にこうした機能が搭載されるまでにあと何年かかるのか? 楽しみに待ちたいと思います。